青森県田子町の話。四日吹き続けた風の夜、産まれなかった子の代わりに蛙の卵が産まれた。
蛙の卵とはどんな妖怪か
蛙の卵は、風の夜に産まれたものです。青森県三戸郡田子町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会「九 口承文芸」(『上郷の民俗―青森県三戸郡田子町旧上郷村―』東洋大学民俗研究会、1977年)を典拠に、話者を石井テツ氏として、1915年ごろ、岩手の下斗米のミヤダマイで強い風が4日間吹き続いたと記します。
その夜のことです。
その夜、お産だった女がいつまでたっても生まれないので、ハギリに水をいれてお産をさせたら、蛙の卵をたくさん産んだと結ばれます。
この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。
蛙の卵の漢字表記と読み方
読みは「かえるのたまご」です。
「ハギリ」は、木をくり抜いた平たい桶です。
「お産」は、子を産むことです。
「1915年」は、大正4年にあたります。
この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。
蛙の卵(かえるのたまご)
日文研データベースが示す呼称です。
ハギリ(はぎり)
記録が示す道具です。木をくり抜いた平たい桶をいいます。
ミヤダマイ(みやだまい)
記録が示す地名です。岩手の下斗河内にあると記されます。
蛙の卵の姿と特徴
蛙の卵の話は、記録に順を追って書かれています。
いつ … 1915年ごろ。
どこ … 岩手の下斗米のミヤダマイ。
起きていたこと … 強い風が4日間吹き続いた。
その夜 … お産だった女がいつまでたっても生まれない。
したこと … ハギリに水をいれてお産をさせた。
産まれたもの … 蛙の卵をたくさん。
そのあとどうなったかは書かれていません。
蛙の卵の伝承記録
四日の風
1915年ごろ、強い風が4日間吹き続きました。
吹いたのは四日です。
生まれない子
その夜、お産だった女がいつまでたっても生まれませんでした。
続いたのは長い時間です。
ハギリに水
ハギリに水をいれてお産をさせました。
用いたのは水を張った桶です。
蛙の卵
蛙の卵をたくさん産みました。
出たのは子ではないものです。
蛙の卵の伝承地域
公的データベースの地域欄は青森県、市郡名の欄は三戸郡、区町村名の欄は田子町を示します。
話の舞台は岩手の下斗米とされ、県境をまたいだ語りになっています。
蛙の卵の正体と考えられているもの
蛙の卵は、風の夜に産まれたものです。
姿のあるものではありません。 語られているのは、四日吹き続けた風と、子の代わりに産まれた卵です。
異常な天候と異常な出産を結びつける語り方は、各地の言い伝えにあります。
この図鑑には甘酒婆(青森)も収めています。
蛙の卵が登場する作品
この話を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗研究会が出した調査報告です。
人ならぬものを産む話は各地にあり、多くは天候の異変とともに語られます。
蛙の卵が登場する本
上郷の民俗
東洋大学民俗研究会が1977年に出した調査報告です。
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蛙の卵についてよくある質問
この話は何ですか。
青森県田子町に伝わる、強い風の夜に蛙の卵が産まれたという話です。
ハギリとは何ですか。
木をくり抜いた平たい桶です。水を入れてお産をさせたと記されています。
いつのことですか。
1915年ごろ、大正4年ごろだといいます。
どこで語られていますか。
青森県三戸郡田子町です。話の舞台は岩手の下斗米とされます。
蛙の卵と併せて覚えたい言葉・用語
ハギリ(はぎり)
木をくり抜いた平たい桶です。
上郷村(かみごうむら)
青森県三戸郡にあった村で、今の田子町の一部です。
三戸郡(さんのへぐん)
青森県の南部にある郡です。
蛙の卵の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。