青森県下北郡で、赤い鉢巻の若者が生魚を買い、代金が木の葉になっていた話。店の主人は喜んだ。

Mamusi Taka 「仏ヶ浦(青森県下北郡佐井村)」 2006年 / CC BY-SA 3.0 出典
ばちきりとはどんな妖怪か
ばちきりは、払いが木の葉に変わる若者です。青森県下北郡の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、中道等「奥羽巡杖記」(『旅と伝説』三元社、1929年)を典拠に、赤い鉢巻をした若者が生魚を買っていった。その夜、銭箱をみると、若者が払ったものは全て木の葉になっていた。そういえば若者の裾から白い尾がちらりとみえていたという。これはばちきりだと言った店の主人は、稲荷さんが山から来てくれたとたいそう喜んだと記します。
主人は怒っていません。
主人は稲荷さんが山から来てくれたと、たいそう喜んだのです。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
ばちきりの漢字表記と読み方
読みは「ばちきり」です。
データベースの呼称欄は「若者,ばちきり」と読点で分けて示します。
「鉢巻」は、頭に巻く細い布のことです。
「銭箱」は、店で代金を入れておく箱です。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
ばちきり(ばちきり)
日文研データベースが示す呼称。
若者(わかもの)
データベースの呼称欄は「若者,ばちきり」と並べて示します。
ばちきりの姿と特徴
ばちきりの話は、記録に順を追って書かれています。
来た者 … 赤い鉢巻をした若者。
買ったもの … 生魚。
その夜見たもの … 銭箱。
入っていたもの … 全て木の葉。
思い当たったこと … 若者の裾から白い尾がちらりとみえていた。
主人の言葉 … これはばちきりだ。
主人の受け止め … 稲荷さんが山から来てくれた。
主人の様子 … たいそう喜んだ。
若者の顔かたちは書かれていません。
ばちきりの伝承記録
赤い鉢巻の若者
赤い鉢巻をした若者が生魚を買っていきました。
買ったのは生魚です。
銭箱の木の葉
その夜、銭箱をみると、若者が払ったものは全て木の葉になっていました。
変わっていたのは払いです。
裾から白い尾
そういえば若者の裾から白い尾がちらりとみえていたといいます。
のぞいていたのは白い尾です。
主人は喜ぶ
これはばちきりだと言った店の主人は、稲荷さんが山から来てくれたとたいそう喜びました。
返ってきたのは喜びです。
ばちきりの伝承地域
公的データベースの地域欄は青森県、市郡名の欄は下北郡を示します。町村までは示されていません。
論文名は奥羽巡杖記で、東北を歩いた記録です。
ばちきりの正体と考えられているもの
ばちきりは、払いが木の葉に変わる若者です。
罰は下されていません。 語られているのは、何が木の葉になったかと、主人がどう受け止めたかです。
損をしたはずの主人が喜ぶという結びが、稲荷への信心を語っています。
この図鑑には稲荷の主(福島)も収めています。
ばちきりが登場する作品
ばちきりを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
狐が払った銭が木の葉になる話は各地にあり、化かされた証しとして語られます。
ばちきりが登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1929年の号に奥羽巡杖記が載ります。
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ばちきりについてよくある質問
ばちきりとは何ですか。
青森県下北郡で、若者の姿で生魚を買いにきたとされるものです。
何が起きたのですか。
払われた代金が、その夜には全て木の葉になっていました。
正体は何ですか。
裾から白い尾がちらりとみえていたといいます。
主人はどうしましたか。
稲荷さんが山から来てくれたとたいそう喜びました。
ばちきりと併せて覚えたい言葉・用語
鉢巻(はちまき)
頭に巻く細い布のことです。
銭箱(ぜにばこ)
店で代金を入れておく箱です。
下北郡(しもきたぐん)
青森県の下北半島にある郡です。
ばちきりの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。