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秋田県

嫁コ淵(よめこふち)とはどんな妖怪か|姿と伝承

嫁コ淵  / ヨメコフチ

蛇と竜 各地の伝説

秋田県横手市で、嵐に淵へ引きずり込まれた嫁が、半ば蛇体となって主の妻になったという淵。

嫁コ淵の姿を描いた図

皓月旗 「増田の松浦家住宅(秋田県横手市)」 2020年 / CC BY-SA 4.0 出典

嫁コ淵とはどんな妖怪か

嫁コ淵は、嫁が主の妻になった淵です。秋田県横手市平鹿町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、寺田伝一郎羽後浅舞町近傍見聞書(一)」(『旅と伝説』三元社、1939年)を典拠に、ある嫁の一行が淵の近くを通ったとき、大嵐が起こって嫁が淵に引きずり込まれた。親が娘を捜すと、水底に半ば蛇体となった娘がいて、主の妻になったといい、夫に見つからぬうちに父を帰したと記します。

娘のほうが父を帰しました。

夫に見つからぬうちに」と、父を急がせたのです。

この図鑑には湖水の主(各地)も収めています。

嫁コ淵の漢字表記と読み方

読みは「よめこふち」です。

「コ」は東北で名に添える言い方です。

「主」は淵に住むとされるぬしのことです。

「羽後」は秋田県にあたる昔の国の名です。

「浅舞」は横手市平鹿町の地名です。

嫁コ淵(よめこふち)

日文研データベースが示す呼称。

蛇体(じゃたい)

日文研データベースが並べて示す呼称です。

嫁コ淵の姿と特徴

嫁コ淵の話は、記録に順を追って書かれています。

通った人 … ある嫁の一行。
通ったところ … 淵の近く。
起きたこと … 大嵐が起こった。
その結果 … 嫁が淵に引きずり込まれた。
捜した人 … 親。
見つけたもの … 水底に半ば蛇体となった娘。
娘の言葉 … 主の妻になった。
娘がしたこと … 夫に見つからぬうちに父を帰した。

主の姿は書かれていません。

嫁コ淵の伝承記録

  1. 嫁の一行
  2. 大嵐で引き込まれる
  3. 半ば蛇体の娘
  4. 父を帰す

嫁の一行

ある嫁の一行が淵の近くを通りました。

通ったのは淵のそばです。

大嵐で引き込まれる

大嵐が起こって嫁が淵に引きずり込まれました。

連れ去ったのはです。

半ば蛇体の娘

親が娘を捜すと、水底に半ば蛇体となった娘がいました。

変わりかけていたのはです。

父を帰す

主の妻になったといい、夫に見つからぬうちに父を帰しました。

急がせたのはです。

嫁コ淵の伝承地域

公的データベースの地域欄は秋田県横手市、区町村名の欄は平鹿町を示します。

論文名の浅舞は、この町の地名です。

浅舞(あさまい)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

浅舞の所在地:秋田県横手市平鹿町

報告は三元社の旅と伝説によります。

論文名は羽後浅舞町近傍見聞書です。

嫁コ淵の正体と考えられているもの

嫁コ淵は、嫁が主の妻になった淵です

祟ってはいません。 語られているのは、どう連れ去られたかと、父に何と言ったかです。

娘が父を急いで帰すところが、もう戻れないことを静かに示しています。

嫁コ淵が登場する作品

嫁コ淵を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。

淵に引き込まれた娘が主の妻になる話は各地にあり、淵の名の由来として語られます。

嫁コ淵が登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した伝説の雑誌です。1939年の号に羽後浅舞町近傍見聞書が載ります。

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嫁コ淵についてよくある質問

嫁コ淵とは何ですか。

秋田県横手市平鹿町で、嫁が引きずり込まれたと語られる淵です。

何が起きたのですか。

大嵐が起こって嫁が淵に引きずり込まれたといいます。

娘はどうなりましたか。

水底で半ば蛇体となり、主の妻になったといいます。

父はどうしましたか。

夫に見つからぬうちに娘が父を帰したと記録されています。

嫁コ淵と併せて覚えたい言葉・用語

(ふち)

川の深くよどんだところです。

(ぬし)

淵や池に住むとされるものです。

羽後(うご)

秋田県にあたる昔の国の名です。

嫁コ淵の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「嫁コ淵,蛇体」