秋田県男鹿市で、波に打ち落とされてもしばらくすると元へ戻るという石。

取上石とはどんな妖怪か
取上石はひとことで言えば、元へ戻る石です。秋田県男鹿市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、菊岡沾凉「諸国里人談」(『日本随筆大成第二期』24巻、1975年、450頁)を典拠に、出羽国秋田の男鹿島の海岸に大石の上に一つの石が重なっていて、風雨の激しい時にはこの上の石が波で打ち落とされる。しかし暫くすると元の場所に戻ると記します。
誰が戻したかは書かれていません。
人が積み直したとも、ひとりでに戻ったとも書いていません。 戻るとだけあります。
取上石の漢字表記と読み方
読みは「とりあげいし」です。
諸国里人談は江戸時代の随筆で、諸国の珍しい話を集めたものです。 菊岡沾凉が書きました。
男鹿島は、今の男鹿半島を指す古い呼び方です。
どれも人の力を超えます。
取上石(とりあげいし)
日文研データベースが示す呼称。
男鹿島(おがしま)
記録が示す古い呼び方です。
取上石の姿と特徴
取上石の姿は、記録に短く書かれています。
場所 … 男鹿島の海岸。
形 … 大石の上に一つの石が重なっている。
落ちるとき … 風雨の激しい時。
落とすもの … 波。
その後 … 暫くすると元の場所に戻る。
戻す者 … 記されていません。
大きさは書かれていません。
取上石の伝承記録
石が重なっている
出羽国秋田の男鹿島の海岸に、大石の上に一つの石が重なっています。
もとから、重なった形でした。
波が落とす
風雨の激しい時には、この上の石が波で打ち落とされます。
荒れた日には、下に落ちます。
元の場所に戻る
しかし暫くすると、元の場所に戻ります。
誰が戻したかは書かれていません。
それが、この石が書き留められた理由です。
取上石の伝承地域
公的データベースの地域欄は秋田県男鹿市を示します。
男鹿は日本海に突き出た半島で、なまはげで知られます。
取上石の正体と考えられているもの
取上石は、戻ることが不思議とされた石です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、落ちることと、戻ることだけです。
それでも、随筆に書き留められました。
この図鑑にはなまはげ(秋田)も収めています。
取上石が登場する作品
取上石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは随筆の叢書です。
元へ戻る石の話は各地にあり、動かしても戻るという形をとります。この図鑑には動かない石の話をほかにも収めています。
取上石が登場する随筆
日本随筆大成第二期
吉川弘文館の叢書です。24巻に諸国里人談が収められています。
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取上石についてよくある質問
取上石とは何ですか。
秋田県男鹿市の海岸にあり、大石の上に重なっているという石です。
何が起きますか。
風雨の激しい時に波で打ち落とされると記録されています。
その後どうなりますか。
暫くすると元の場所に戻るとされます。
誰が戻しますか。
記録には書かれていません。
取上石と併せて覚えたい言葉・用語
諸国里人談(しょこくりじんだん)
菊岡沾凉が書いた江戸時代の随筆です。
男鹿島(おがしま)
今の男鹿半島を指す古い呼び方です。
出羽国(でわのくに)
今の山形県と秋田県にあたる古い国名です。
取上石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。