愛知県北設楽郡設楽町で、赤ん坊を咬んだのち殺され、山の主として祠にまつられた蛇。

Asturio Cantabrio 「仁光寺の本堂(愛知県北設楽郡設楽町)」 2018年 / CC BY-SA 4.0 出典
山の主の青大将とはどんな妖怪か
山の主の青大将は、殺したあとに祠を建てた蛇です。愛知県北設楽郡設楽町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、山本隆「蛇に関する実話集」(『設楽』設楽民俗研究会、1937年)を典拠に、山の小屋に寝かせておいた赤ん坊が激しく泣いた。行ってみると、赤ん坊は蛇に右足を咬まれていた。その後、小屋の近くで見つけた蛇を殺した。その後、蛇は山の主ではないかということになり、祠を建てたと記します。
祠のほうが後から建っています。
さらに、祠の中にある盲の蛇の絵に手を出した職人が死んでいます。
この図鑑には二龍松(愛知)も収めています。
山の主の青大将の漢字表記と読み方
読みは「やまのぬしのあおだいしょう」です。
データベースの呼称欄は「青大将,蛇,龍」と三つを並べています。
「主」は、その山に長くいて場を守るものを指します。
「藤蔓」は、藤のつるのことです。
この図鑑には二龍松(愛知)も収めています。
山の主の青大将(やまのぬしのあおだいしょう)
データベースの呼称欄は「青大将,蛇,龍」と示します。
青大将(あおだいしょう)
データベースが示す呼称のひとつです。
山の主(やまのぬし)
記録が示す、殺したあとの見立てです。
山の主の青大将の姿と特徴
山の主の青大将の話は、記録に順を追って書かれています。
はじめの場所 … 山の小屋。
そこにいた者 … 寝かせておいた赤ん坊。
その様子 … 激しく泣いた。
分かったこと … 蛇に右足を咬まれていた。
したこと … 小屋の近くで見つけた蛇を殺した。
そのあとの見立て … 蛇は山の主ではないか。
建てたもの … 祠。
祠の中のもの … 盲の蛇の絵。
した者 … 材木商の職人。
したこと … 絵に悪戯をした。
翌日見たもの … 頭上の龍。
見直すと … 藤蔓。
その男の末 … まもなく死んだ。
蛇の大きさは書かれていません。
山の主の青大将の伝承記録
赤ん坊が咬まれる
山の小屋に寝かせておいた赤ん坊が激しく泣き、行ってみると、赤ん坊は蛇に右足を咬まれていました。
咬まれたのは右足です。
蛇を殺す
その後、小屋の近くで見つけた蛇を殺しました。
手をかけたのは近くにいた蛇です。
祠を建てる
その後、蛇は山の主ではないかということになり、祠を建てました。
あとから立つのは祠です。
絵に悪戯をした職人
ある時、材木商の職人が祠の中にある盲の蛇の絵に悪戯をしました。
手を出したのは絵です。
頭上の龍
翌日、仕事に行くと頭上で龍を見ました。見直すと藤蔓でしたが、男はまもなく死にました。
見えたのは一度きりの龍です。
山の主の青大将の伝承地域
公的データベースの地域欄は愛知県、市郡名の欄は北設楽郡、区町村名の欄は設楽町を示します。
報告の題は蛇に関する実話集で、この話はその一つです。
山の主の青大将の正体と考えられているもの
山の主の青大将は、殺したあとに祠を建てた蛇です。
はじめから神ではありません。 語られているのは、咬んだこと、殺したこと、そのあとで主と見立てたことの順です。
祠に納めた盲の蛇の絵に手を出した職人まで死んでおり、話は二重になっています。
この図鑑には二龍松(愛知)も収めています。
山の主の青大将が登場する作品
この蛇を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の郷土雑誌です。
殺した蛇を主とみて祠を建てる話は各地にあり、後から起きた不幸を結びつけて語られます。
山の主の青大将が登場する雑誌
設楽
設楽民俗研究会が出した雑誌です。1937年の号に蛇の話を集めた報告が載ります。
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山の主の青大将についてよくある質問
山の主の青大将とは何ですか。
愛知県北設楽郡設楽町で、赤ん坊を咬んだのち殺され、山の主として祠にまつられた蛇です。
はじめに何が起きましたか。
山の小屋に寝かせておいた赤ん坊が、蛇に右足を咬まれました。
なぜ祠を建てたのですか。
殺した蛇が山の主ではないかということになったからです。
祠の絵に悪戯をするとどうなりましたか。
翌日、頭上に龍を見た職人がまもなく死んだといいます。
山の主の青大将と併せて覚えたい言葉・用語
祠(ほこら)
小さな社のことです。
藤蔓(ふじづる)
藤のつるのことです。
北設楽郡(きたしたらぐん)
愛知県の東北部にある郡です。
山の主の青大将の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。