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山梨県

湯の神(ゆのかみ)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

湯の神  / ユノカミ

神になった妖怪 各地の伝説

山梨県で、猿の生首を置かれて怒り、湯を真水に変えたという神。お告げで分かったという。

湯の神の姿を描いた図

Yoshio Kohara 「身延山久遠寺の鐘楼(山梨県身延町)」 2014年 / CC BY 3.0 出典

湯の神とはどんな妖怪か

湯の神は、湯を引き上げた神です。山梨県の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、天野安夫忍野の池」(『甲斐路』山梨郷土研究会、1997年)を典拠に、昔、湯の本(屋号)は暖かいお湯がわいて子どもたちの格好の遊び場であった。子どもたちが遊んでばかりいて仕事を手伝わないので、大人たちはここに猿の首を置いたため、子どもは怖がって近付かなくなった。春になってみてみるとお湯は真水になっていた。すると信心深いおばあさんが、猿の生首をおいたから湯の神が怒ってこの村には湯をくれねえとお告げがあったといったと記します。

子どもを遠ざけた手が効きすぎました。

春になってみると、お湯は真水になっていたのです。

湯の神の漢字表記と読み方

読みは「ゆのかみ」です。

「屋号」は、家ごとに付けられた呼び名です。

「お告げ」は、神仏が知らせることです。

「真水」は塩気も湯気もない、ただの水です。

湯の神(ゆのかみ)

日文研データベースが示す呼称。

湯の本(ゆのもと)

記録が括弧で「屋号」と添える家の名です。

湯の神の姿と特徴

湯の神の話は、記録に順を追って書かれています。

その場所 … 湯の本(屋号)。
もとのようす … 暖かいお湯がわいて子どもたちの格好の遊び場だった。
大人の困りごと … 子どもたちが遊んでばかりいて仕事を手伝わない。
したこと … ここに猿の首を置いた。
その効き目 … 子どもは怖がって近付かなくなった。
春になって … お湯は真水になっていた。
分かったこと … 猿の生首をおいたから湯の神が怒った。
告げた人 … 信心深いおばあさん。

湯の神の姿は書かれていません。

湯の神の伝承記録

  1. 子どもの遊び場
  2. 猿の首を置く
  3. 春に真水になる
  4. お告げで分かる

子どもの遊び場

昔、湯の本(屋号)は暖かいお湯がわいて子どもたちの格好の遊び場でした。

集まったのは子どもです。

猿の首を置く

子どもたちが遊んでばかりいて仕事を手伝わないので、大人たちはここに猿の首を置きました。

置いたのは大人です。

春に真水になる

春になってみてみるとお湯は真水になっていました。

変わったのはです。

お告げで分かる

信心深いおばあさんが、猿の生首をおいたから湯の神が怒ってこの村には湯をくれねえとお告げがあったといいました。

知らせたのはお告げです。

湯の神の伝承地域

公的データベースの地域欄は山梨県南都留郡、区町村名の欄は身延町を示します。

いまの身延町は南巨摩郡に属します。データベースの郡名は当時の区分によります。

身延町(みのぶちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

身延町の所在地:山梨県身延町

報告は山梨郷土研究会の甲斐路によります。

公的データベースは市郡名の欄に南都留郡と記します。

湯の神の正体と考えられているもの

湯の神は、湯を引き上げた神です

姿は書かれていません。 語られているのは、何をされて怒ったかと、何が変わったかです。

子どもを遠ざけるための手が湯そのものを失わせたという運びが、やりすぎの戒めになっています。

湯の神が登場する作品

湯の神を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは山梨の郷土研究会の雑誌です。

汚したために湯が出なくなる話は温泉地に広く、神の怒りとして語られます。

湯の神が登場する郷土誌

甲斐路

山梨郷土研究会が出した雑誌です。1997年の号に忍野の池が載ります。

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湯の神についてよくある質問

湯の神とは何ですか。

山梨県で、湯を引き上げたと語られる神です。

なぜ怒ったのですか。

猿の生首を置かれたからといいます。

どうなりましたか。

春になってみるとお湯は真水になっていたと記録されています。

どうして分かったのですか。

信心深いおばあさんにお告げがあったといいます。

湯の神と併せて覚えたい言葉・用語

屋号(やごう)

家ごとに付けられた呼び名です。

お告げ(おつげ)

神仏が知らせることです。

真水(まみず)

塩気も湯気もない、ただの水です。

湯の神の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「湯の神」