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山梨県

琴の音(ことのね)とはどんな妖怪か|姿と伝承・登場する作品・伝承地域

琴の音  / コトノネ

幽霊と霊 各地の伝説

山梨県山梨市牧丘町で、流された美女の琴の音が川から聞こえ、琴川の名になったという話。

琴の音の姿を描いた図

690 Noda 「牧丘町杣口から望む富士山(山梨県山梨市)」 2015年 / CC BY 3.0 出典

琴の音とはどんな妖怪か

琴の音はひとことで言えば、川の名になった音です。山梨県山梨市牧丘町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、竹川義德甲州の伝説① 笛吹川」(『甲斐路』第1号、1961年、64頁)を典拠に、琴川の辺にひとりの美女がすんで、琴をひいていた。ある年の夏、長雨が続いて水かさが増し、裏山が崩れて美女は家もろとも押し流され行方不明になった。その後、川から幽かに琴の音が聞かれ、琴川といういようになったと記します。

姿は戻りません。

行方不明のままです。 戻ってきたのは音だけでした。

琴の音の漢字表記と読み方

読みは「ことのね」です。

琴川は笛吹川の上流にそそぐ川で、今も山梨市を流れます。 牧丘町はその流域です。

報告の題は笛吹川で、同じ甲州の川の伝説の一つとして書かれています。

この図鑑には笛吹川にまつわる話もあります。どちらも音の名を持つ川です。

琴の音(ことのね)

日文研データベースが示す呼称。

琴川(ことがわ)

この話から付いたとされる川の名です。

琴の音の姿と特徴

琴の音に姿はありません。記録にあるのは、音と、川の名です。

住んでいた人 … ひとりの美女。
していたこと … 琴をひいていた。
起きたこと … 長雨で水かさが増し、裏山が崩れた。
その結果 … 家もろとも押し流され行方不明。
その後 … 川から幽かに琴の音が聞かれた。
残ったもの … 琴川という川の名。

姿を見たという記述はありません。

琴の音の伝承記録

  1. 川辺で琴をひく
  2. 長雨で流される
  3. 川から音が聞こえる

川辺で琴をひく

琴川の辺にひとりの美女がすんで、琴をひいていました。

名は書かれていません。

長雨で流される

ある年の夏、長雨が続いて水かさが増し、裏山が崩れました。

美女は家もろとも押し流され、行方不明になりました。

見つかってはいません。

川から音が聞こえる

その後、川から幽かに琴の音が聞かれました。

そして、琴川というようになりました。

残ったのは、川の名でした。

琴の音の伝承地域

公的データベースの地域欄は山梨県山梨市を示します。

牧丘町は琴川の流れる山あいにあたります。

牧丘町(まきおかちょう)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

牧丘町の所在地:山梨県山梨市牧丘町

報告は山梨郷土研究会の甲斐路によります。

琴川の流れる地区です。

琴の音の正体と考えられているもの

琴の音は、名前として残った音です

祟りという語は使われていません。 記されているのは、幽かに聞かれたということだけです。

それでも、川の名になりました

この図鑑には笛吹川にまつわる話もあります。

琴の音が登場する作品

琴の音を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。

音が川の名になる話は甲州にいくつもあり、笛吹川もその一つとして語られます。この図鑑には笛吹川にまつわる話もあります。

琴の音が登場する学会誌

甲斐路

山梨郷土研究会の学会誌です。第1号に竹川義德の報告が載ります。

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琴の音についてよくある質問

琴の音とは何ですか。

山梨県山梨市牧丘町で、川から聞こえるとされた琴の音です。

誰の音とされますか。

長雨で流された美女の琴の音とされます。

川の名は何ですか。

この話から琴川というようになったと記録されています。

美女は見つかりましたか。

行方不明になったとだけ記されています。

琴の音と併せて覚えたい言葉・用語

琴川(ことがわ)

山梨市を流れ、笛吹川にそそぐ川です。

牧丘町(まきおかちょう)

山梨県山梨市の地区名です。

甲斐路(かいじ)

山梨郷土研究会が出す学会誌です。

琴の音の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「琴の音」