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山形県

水引き稲荷(みずひきいなり)とはどんな妖怪か|姿と伝承

水引き稲荷  / ミズヒキイナリ

狐と狸 各地の伝説

山形県白鷹町で、水路の道すじを先導して示したという白狐を祀った稲荷。

水引き稲荷の姿を描いた図

Qurren 「白鷹町役場(山形県西置賜郡白鷹町荒砥甲)」 2012年 / CC BY-SA 3.0 出典

水引き稲荷とはどんな妖怪か

水引き稲荷は、道すじを歩いて教えた狐です。山形県西置賜郡白鷹町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、中央大学民俗研究会山形県西置賜郡白鷹町 調査報告書」(『常民』1995年)を典拠に、1600年頃、開墾地に長井橋から水路を引いたが上手く流れない。草分けの新野和泉と沼沢伊勢が困っていると、白狐が二人を先導して歩き、姿を消した。その道筋に沿って水路を引いたら、上手く流れたので、水引き稲荷として祀ったと記します。

教え方が歩くことでした。

白狐は言葉ではなく、二人を先導して歩くことで道すじを示しました。

水引き稲荷の漢字表記と読み方

読みは「みずひきいなり」です。

「草分け」は、その土地を最初に開いた家のことです。

「開墾」は、荒れ地を切り開いて田畑にすることです。

稲荷では白狐が神の使いとされます。

水引き稲荷(みずひきいなり)

日文研データベースが示す呼称。

白狐(びゃっこ)

記録が示す、先導したものの姿です。

水引き稲荷の姿と特徴

水引き稲荷の話は、記録に順を追って書かれています。

いつ … 一六〇〇年頃。
したこと … 開墾地に長井橋から水路を引いた。
困ったこと … 上手く流れない。
困っていた人 … 草分けの新野和泉と沼沢伊勢。
現れたもの … 白狐。
したこと … 二人を先導して歩き、姿を消した。
そのあと … その道筋に沿って水路を引いた。
その結果 … 上手く流れた。
そこで … 水引き稲荷として祀った。

白狐の大きさは書かれていません。

水引き稲荷の伝承記録

  1. 流れない水路
  2. 白狐が先導する
  3. その道筋に引く
  4. 稲荷として祀る

流れない水路

1600年頃、開墾地に長井橋から水路を引きましたが上手く流れませんでした。

困りごとは高さでした。

白狐が先導する

草分けの新野和泉と沼沢伊勢が困っていると、白狐が二人を先導して歩き、姿を消しました。

教え方は歩くことでした。

その道筋に引く

その道筋に沿って水路を引いたら、上手く流れました。

答えは足あとにありました。

稲荷として祀る

そこで水引き稲荷として祀りました。

礼はまつることでした。

水引き稲荷の伝承地域

公的データベースの地域欄は山形県西置賜郡白鷹町を示します。

記録は水路の取り口を長井橋と書いています。

白鷹(しらたか)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

白鷹の所在地:山形県西置賜郡白鷹町

報告は中央大学民俗研究会の常民によります。

記録は水路の取り口を長井橋と書いています。

水引き稲荷の正体と考えられているもの

水引き稲荷は、水路の道すじを教えたとされる白狐です

人を化かす話ではありません。 語られているのは、困っていたことと、先導したこと、そしてまつられたことです。

土地を開いた家の名まで残っており、新田開発の由来として語られています。

水引き稲荷が登場する作品

水引き稲荷を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗研究会の報告書です。

狐が道や水路を教える話は各地にあり、新田を開いた家の由来として語られます。

水引き稲荷が登場する報告書

常民

中央大学民俗研究会が出した報告です。1995年の号に白鷹町の調査報告書が載ります。

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水引き稲荷についてよくある質問

水引き稲荷とは何ですか。

山形県白鷹町で、水路の道すじを教えた白狐をまつった稲荷です。

いつの話ですか。

一六〇〇年頃と記録されています。

白狐は何をしたのですか。

二人を先導して歩き、姿を消したといいます。

結果はどうなりましたか。

その道筋に沿って水路を引いたら上手く流れたといいます。

水引き稲荷と併せて覚えたい言葉・用語

草分け(くさわけ)

その土地を最初に開いた家のことです。

開墾(かいこん)

荒れ地を切り開いて田畑にすることです。

白狐(びゃっこ)

白い狐。稲荷では神の使いとされます。

水引き稲荷の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「水引き稲荷,白狐」