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山形県

水の精(みずのせい)とはどんな妖怪か|姿と伝承

水の精  / ミズノセイ

水の妖怪 各地の伝説

山形県白鷹町の実渕川で、月夜に岩へ腰かけ長い黒髪を梳いていたという娘。

水の精の姿を描いた図

スティーブ・ミズキ 「黒鴨の里(山形県西置賜郡白鷹町黒鴨)」 2022年 / CC BY-SA 4.0 出典

水の精とはどんな妖怪か

水の精は、掘っても出てこなかったものです。山形県西置賜郡白鷹町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、武田正・大友義助最上川物語」(『季刊民話』一声社、1975年)を典拠に、けちな長者が実渕川の川底に少しずつ大判小判を埋めて死んだ。何十年か後、月夜に川の中の岩に腰かけて長い黒髪を梳いている娘がいた。大判小判が化けて出たのかと掘ってみたが何事もなく、水の精だということになった。今でも十五夜の月のよい晩には見られると記します。

見立てが外れています。

埋めた大判小判が化けたのかと掘りましたが何事もなく、そこで水の精ということになりました。

水の精の漢字表記と読み方

読みは「みずのせい」です。

「梳く」は、櫛で髪をとかすことです。

「十五夜」は、月の満ちる夜のことです。

「実渕川」は白鷹町を流れる川の名です。

水の精(みずのせい)

日文研データベースが示す呼称。

実渕川の娘(みぶちがわのむすめ)

出る場所から付けられる言い方です。

水の精の姿と特徴

水の精の姿は、記録にはっきり書かれています。

そのまえのこと … けちな長者が実渕川の川底に少しずつ大判小判を埋めて死んだ。
いつのこと … 何十年か後。
いつ見えるか … 月夜。
どこに … 川の中の岩。
していること … 腰かけて長い黒髪を梳いている。
その者 … 娘。
人のしたこと … 大判小判が化けて出たのかと掘ってみた。
その結果 … 何事もなかった。
そこでの見立て … 水の精。
いまも … 十五夜の月のよい晩には見られる。

顔かたちは書かれていません。

水の精の伝承記録

  1. 川底の大判小判
  2. 岩の上の娘
  3. 掘っても何もない
  4. 十五夜に見える

川底の大判小判

けちな長者が実渕川の川底に少しずつ大判小判を埋めて死にました。

先にあるのは埋めた金です。

岩の上の娘

何十年か後、月夜に川の中の岩に腰かけて長い黒髪を梳いている娘がいました。

見えたのは月夜でした。

掘っても何もない

大判小判が化けて出たのかと掘ってみましたが何事もありませんでした。

答えは出ませんでした。

十五夜に見える

水の精だということになりました。今でも十五夜の月のよい晩には見られます。

いまも見られるとされます。

水の精の伝承地域

公的データベースの地域欄は山形県西置賜郡白鷹町を示します。

論文名の最上川は、この川がそそぐ大きな川です。

実渕川(みぶちがわ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

実渕川の所在地:山形県西置賜郡白鷹町

報告は一声社の季刊民話によります。

最上川の支流にあたります。

水の精の正体と考えられているもの

水の精は、正体の分からないまま名を付けられたものです

害をなしてはいません。 語られているのは、掘っても何も出なかったことと、そこで水の精と呼ぶことにしたことです。

名前が答えの代わりになっています。

水の精が登場する作品

水の精を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民話の雑誌です。

川の岩で髪を梳く女の話は各地にあり、埋蔵金の伝説と結びついて語られることがあります。

水の精が登場する雑誌

季刊民話

一声社が出した雑誌です。1975年の号に最上川物語が載ります。

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水の精についてよくある質問

水の精とは何ですか。

山形県白鷹町の実渕川で、月夜に岩へ腰かけていたと語られる娘です。

何をしていましたか。

長い黒髪を梳いていたと記録されています。

大判小判はありましたか。

掘ってみたが何事もなかったといいます。

いつ見えるのですか。

今でも十五夜の月のよい晩には見られるといいます。

水の精と併せて覚えたい言葉・用語

梳く(すく)

櫛で髪をとかすことです。

大判小判(おおばんこばん)

江戸時代の金貨のことです。

白鷹(しらたか)

山形県西置賜郡の町の名です。

水の精の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「水の精」