山形県高畠地方で、晩秋から初冬にだけ出る火の玉。近づくと止められると記録されます。

Crescent moon 「大聖寺(亀岡文殊)(山形県東置賜郡高畠町)」 2008年 / CC BY-SA 3.0 出典
ヒンダマとはどんな妖怪か
ヒンダマはひとことで言えば、近づくと正体が分かる火の玉です。山形県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、高橋敏弘「山形怪異の実体」(『西郊民俗』通巻142号、1993年、28頁)を典拠に、高畑地方には、晩秋から初冬にかけてのみヒンダマ(火の玉)が出る。20~30cm弱で、蝶が舞うように飛ぶと言う。目撃して近づこうとすると、他の目撃者や村の古老が「祟りが起こる」と必死になって止める。構わずに近づいてみると、野焼きの燃えカスだったと記します。
近づいた人がいます。
そこがこの記録の変わったところです。 止められても構わずに近づいた結果、野焼きの燃えカスだと分かっています。
ヒンダマの漢字表記と読み方
読みは「ひんだま」です。
ヒンダマは、火の玉のなまった言い方です。 山形の言い方として記録されています。
出る時期は晩秋から初冬に限られます。
この図鑑には人魂(各地)も収めています。そちらは霊として語られます。
ヒンダマ(ひんだま)
日文研データベースが示す呼称。
火の玉(ひのたま)
記録が括弧で添える言い換えです。
ヒンダマの姿と特徴
ヒンダマの姿は、記録に短く書かれています。
大きさ … 二十から三十センチ弱。
飛び方 … 蝶が舞うよう。
出る時期 … 晩秋から初冬にかけてのみ。
出る場所 … 高畠地方。
止める人 … 他の目撃者や村の古老。
止める言葉 … 祟りが起こる。
近づいてみると、野焼きの燃えカスでした。
ヒンダマの伝承記録
晩秋から初冬にだけ出る
高畑地方には、晩秋から初冬にかけてのみヒンダマが出ます。
季節が限られています。 夏には出ません。
蝶のように飛ぶ
20~30cm弱で、蝶が舞うように飛ぶといいます。
大きさと動き方が、具体的に書かれています。
近づくと燃えカスだった
目撃して近づこうとすると、他の目撃者や村の古老が「祟りが起こる」と必死になって止めます。
構わずに近づいてみると、野焼きの燃えカスでした。
恐れの側と、確かめた側が、同じ記録に並んでいます。
ヒンダマの伝承地域
公的データベースの地域欄は山形県を示します。
記録が示す高畑地方は置賜の高畠あたりを指すと読めます。
ヒンダマの正体と考えられているもの
ヒンダマは、確かめられた火の玉です。
祟りという語は、止める人の言葉として出てきます。
近づいた人には、何も起きていません。
この図鑑には人魂(各地)も収めています。
ヒンダマが登場する作品
ヒンダマを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
火の玉の話は各地にあり、近づいてはいけないという戒めを伴います。この図鑑には人魂(各地)も収めています。
ヒンダマが登場する学会誌
西郊民俗
西郊民俗談話会の学会誌です。1993年の号に高橋敏弘の報告が載ります。
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ヒンダマについてよくある質問
ヒンダマとは何ですか。
山形県高畠地方で、晩秋から初冬にだけ出るとされた火の玉です。
どのくらいの大きさですか。
二十から三十センチ弱で、蝶が舞うように飛ぶとされます。
近づくとどうなりますか。
祟りが起こると止められますが、近づいた人は野焼きの燃えカスだったと記録しています。
いつ出ますか。
晩秋から初冬にかけてのみ出るとされます。
ヒンダマと併せて覚えたい言葉・用語
ヒンダマ(ひんだま)
火の玉のなまった言い方です。
野焼き(のやき)
田畑や草地の枯草を焼く作業のことです。
置賜(おきたま)
山形県南部の地域名。高畠町を含みます。
ヒンダマの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。