滋賀県で、権現堂の御光が琵琶湖に輝いて漁ができず、堂を下ろしたと伝えられる光。
湖へ落る光とはどんな妖怪か
湖へ落る光は、堂を動かした光です。滋賀県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、杉原清次郎「湖へ落る光」(『俚俗と民譚』単美社、1932年)を典拠に、川浦山の海水谷(うのみぞ)にある権現堂は、昔は高い所に祭ってあったが、その御光が琵琶湖に輝いて漁をすることができないため、今の場所に祭られるようになったという。時々、御光が差したとか、鐘が鳴った、等と言って村の人たちが騒ぎ回ることがある。その奥には鉱山の跡があり、谷に生き物がいないのは、海水権現さまがいらっしゃるからだと言われると記します。
光が漁のさまたげになりました。
そのため堂は高い所から今の場所へ下ろされました。
湖へ落る光の漢字表記と読み方
読みは「みずうみへおちるひかり」です。
「権現」は、仏が神の姿をとって現れたものを指す言い方です。
「海水谷」は記録が「うのみぞ」と読みを添えています。
「御光」は、神仏から差すとされる光です。
湖へ落る光(みずうみへおちるひかり)
日文研データベースが示す呼称。
海水権現(うのみぞごんげん)
記録が示す、その谷の神の呼び名です。
湖へ落る光の姿と特徴
湖へ落る光の様子は、記録にくわしく書かれています。
あるところ … 川浦山の海水谷にある権現堂。
昔あった場所 … 高い所。
起きたこと … その御光が琵琶湖に輝いた。
その困りごと … 漁をすることができない。
そのため … 今の場所に祭られるようになった。
今もあること … 御光が差した、鐘が鳴ったと言って村の人たちが騒ぎ回る。
奥にあるもの … 鉱山の跡。
言われていること … 谷に生き物がいないのは海水権現さまがいらっしゃるから。
光の色は書かれていません。
湖へ落る光の伝承記録
高い所の権現堂
川浦山の海水谷にある権現堂は、昔は高い所に祭ってありました。
もとは高みにありました。
湖に届く光
その御光が琵琶湖に輝いて漁をすることができませんでした。
困ったのは漁でした。
堂を下ろす
そのため、今の場所に祭られるようになりました。
動かしたのは堂の側です。
生き物のいない谷
その奥には鉱山の跡があり、谷に生き物がいないのは、海水権現さまがいらっしゃるからだと言われます。
静けさも神のせいとされました。
湖へ落る光の伝承地域
公的データベースの地域欄は滋賀県までで、市郡までは示されていません。
記録は山の名を川浦山、谷の名を海水谷と書いています。
湖へ落る光の正体と考えられているもの
湖へ落る光は、堂から差したとされる御光です。
姿を持つものは出てきません。 語られているのは、漁のさまたげになったことと、堂を下ろしたことです。
谷に生き物がいないという言い方が、神のいる場所として恐れられたことを示します。
湖へ落る光が登場する作品
湖へ落る光を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の民俗雑誌です。
神仏の光が漁のさまたげになる話は各地の湖や海べにあり、堂や像を移す形をとります。
湖へ落る光が登場する雑誌
俚俗と民譚
単美社が出した雑誌です。1932年の号に湖へ落る光が載ります。
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湖へ落る光についてよくある質問
湖へ落る光とは何ですか。
滋賀県で、権現堂から差して琵琶湖に輝いたとされる光です。
なぜ堂を動かしたのですか。
光が琵琶湖に輝いて漁ができなかったためといいます。
いまも起きるのですか。
御光が差した、鐘が鳴ったと言って村の人たちが騒ぎ回ることがあるといいます。
谷に生き物がいないのはなぜですか。
海水権現さまがいらっしゃるからだと言われます。
湖へ落る光と併せて覚えたい言葉・用語
権現(ごんげん)
仏が神の姿をとって現れたものを指す言い方です。
御光(ごこう)
神仏から差すとされる光です。
俚俗(りぞく)
土地の習わしのことです。
湖へ落る光の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。