本文へ移動

滋賀県

めでたき香(めでたきかおり)とはどんな妖怪か|姿と伝承

めでたき香  / メデタキカオリ

そのほか 各地の伝説

滋賀県野洲市で、荼毘に付すとえもいわれぬ香がして、遺骨が舎利になったという和尚。

めでたき香の姿を描いた図

Date Kunihiko 「錦織寺(滋賀県野洲市木部)」 2005年 / CC BY-SA 2.5 出典

めでたき香とはどんな妖怪か

めでたき香は、言い当てた最期です。滋賀県野洲市の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、神谷養勇軒新著聞集」(『日本随筆大成第二期』吉川弘文館、1974年)を典拠に、江州錦織寺の珂軟和尚が死の直前に知人へ、我が身を火葬にしても一切臭気はないだろうと言った。実際荼毘に付した時には、えもいわれぬめでたい香がして、遺骨もみんな舎利になったというと記します。

先に言っています。

和尚は死の直前に、そうなると告げていました。

めでたき香の漢字表記と読み方

読みは「めでたきかおり」です。

「江州」は近江国、いまの滋賀県にあたります。

「荼毘」は火葬のことです。

「舎利」は、火葬した骨のうち珠のようになったものを指します。

「新著聞集」は江戸時代の説話集です。

めでたき香(めでたきかおり)

日文研データベースが示す呼称。

珂軟和尚(かなんおしょう)

記録が示す和尚の名です。

めでたき香の姿と特徴

めでたき香の話は、記録に短く書かれています。

その人 … 江州錦織寺の珂軟和尚。
いつ … 死の直前。
言った相手 … 知人。
言ったこと … 我が身を火葬にしても一切臭気はないだろう。
実際に起きたこと(一) … 荼毘に付した時にえもいわれぬめでたい香がした。
実際に起きたこと(二) … 遺骨もみんな舎利になった。

香りの種類は書かれていません。

めでたき香の伝承記録

  1. 死の直前に告げる
  2. めでたい香がする
  3. 遺骨が舎利になる

死の直前に告げる

珂軟和尚が死の直前に知人へ、我が身を火葬にしても一切臭気はないだろうと言いました。

先に言っています。

めでたい香がする

実際荼毘に付した時には、えもいわれぬめでたい香がしました。

言葉のとおりになりました

遺骨が舎利になる

遺骨もみんな舎利になったといいます。

残ったのはでした。

めでたき香の伝承地域

公的データベースの地域欄は滋賀県野洲市を示します。

記録は寺の名を江州錦織寺と書いています。

錦織寺(きんしょくじ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

錦織寺の所在地:滋賀県野洲市木部

報告は吉川弘文館の日本随筆大成によります。

記録は「江州錦織寺」と書いています。

めでたき香の正体と考えられているもの

めでたき香は、言い当てられた死のしるしです

怪しいものは出てきません。 語られているのは、先に告げたことと、そのとおりになったことです。

遺骨が舎利になるという言い方が、徳の高さを示すしるしとして使われています。

めでたき香が登場する作品

めでたき香を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは日本随筆大成に収められた新著聞集です。

高僧の遺骨が舎利になる話は各地の寺にあり、徳の高さのしるしとして語られます。

めでたき香が登場する説話集

新著聞集

神谷養勇軒が編んだ説話集。日本随筆大成第二期に収められています。

Amazonで本・漫画を探す

近畿の妖怪の本を探す

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

めでたき香についてよくある質問

めでたき香とは何ですか。

滋賀県野洲市で、和尚を荼毘に付したときにしたという香りです。

誰の話ですか。

江州錦織寺の珂軟和尚と記録されています。

何と言い残したのですか。

我が身を火葬にしても一切臭気はないだろう、と言ったといいます。

遺骨はどうなりましたか。

みんな舎利になったといいます。

めでたき香と併せて覚えたい言葉・用語

荼毘(だび)

火葬のことです。

舎利(しゃり)

火葬した骨のうち珠のようになったものです。

江州(ごうしゅう)

近江国。いまの滋賀県にあたります。

めでたき香の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「めでたき香,舎利」