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大阪府

小蛇の手紙(しょうじゃのてがみ)とはどんな妖怪か|姿と伝承

小蛇の手紙  / ショウジャノテガミ

水の妖怪 各地の伝説

大阪府岸和田市で、池の主に託された手紙を弘法大師が書き換え、竜宮へ招かれたという話。

小蛇の手紙の姿を描いた図

Uminekodou 「久米田池(大阪府岸和田市岡山町)」 2018年 / CC BY-SA 出典

小蛇の手紙とはどんな妖怪か

小蛇の手紙はひとことで言えば、書き換えられた死の手紙です。大阪府岸和田市三田町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、若尾五雄泉州の伝説と民俗」(『近畿民俗』通巻50号、近畿民俗学会、1970年、90頁・86頁)を典拠に、正直者の男が、取石池から現れた男に、久米田池の女に手紙を渡してくれるように頼まれた。それは男を呑めという手紙だったが、弘法大師が手紙を書き換えてくれた。男は池から現れた女に歓迎され、竜宮に連れて行ってもらい、3日過ごした。女は土産に酢が湧き出る酢壷をくれた。家に帰ってみると、3年が過ぎていたと記します。

手紙の中身が入れ替わります。

もとは男を呑めと書かれていました。 書き換えられた結果、歓迎に変わります。

小蛇の手紙の漢字表記と読み方

読みは「しょうじゃのてがみ」です。

取石池と久米田池は、どちらも大阪府南部の溜め池です。

久米田池は行基が開いたと伝えられ、いまも岸和田市にあります。

「三日と三年」は、竜宮の話によく出る時のずれです。

「三日と三年」は、竜宮の話によく出る時のずれです。

小蛇の手紙(しょうじゃのてがみ)

日文研データベースが示す呼称は「小蛇」です。

小蛇(しょうじゃ)

データベースの見出しに用いられた呼称です。

小蛇の手紙の姿と特徴

小蛇の手紙の話は、記録に短く書かれています。

頼んだ者 … 取石池から現れた男。
届け先 … 久米田池の女。
手紙の中身 … 男を呑め。
書き換えた者 … 弘法大師。
そのあと … 池から現れた女に歓迎され、竜宮へ。
過ごした日 … 三日。
土産 … 酢が湧き出る酢壷。
帰ってみると … 三年が過ぎていた。

小蛇の姿そのものは書かれていません。

小蛇の手紙の伝承記録

  1. 取石池の頼み
  2. 呑めと書かれていた
  3. 弘法大師が書き換える
  4. 三日と三年

取石池の頼み

正直者の男が、取石池から現れた男に、久米田池の女に手紙を渡してくれるように頼まれました。

頼んだのは池の側です。

呑めと書かれていた

それは男を呑めという手紙でした。

運んでいたのは自分の死でした。

弘法大師が書き換える

弘法大師が手紙を書き換えてくれました。

助けは道の途中で入っています。

三日と三年

男は歓迎され、竜宮で3日過ごしました。土産に酢が湧き出る酢壷をもらい、家に帰ってみると3年が過ぎていました。

時の進みが食い違っています。

小蛇の手紙の伝承地域

公的データベースの地域欄は大阪府岸和田市三田町を示します。

久米田池は岸和田市岡山町にあり、いまも水をたたえています。

久米田池(くめだいけ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

久米田池の所在地:大阪府岸和田市岡山町

報告は近畿民俗学会の近畿民俗によります。

行基が開いたと伝えられる大阪府最大の溜め池で、世界かんがい施設遺産に登録されています。

小蛇の手紙の正体と考えられているもの

小蛇の手紙は、池の主どうしのやりとりです

男は運び手にすぎません。 助かったのは、手紙を書き換えられたからです。

土産に酢の湧く壷をもらいながら、失ったのは三年でした。

小蛇の手紙が登場する作品

小蛇の手紙を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは近畿の民俗学会の雑誌です。

呑めと書かれた手紙を書き換えられる話は各地にあり、助ける者が弘法大師とされることが多いものです。

小蛇の手紙が登場する学会誌

近畿民俗

近畿民俗学会が出した雑誌です。1970年の号に泉州の伝説と民俗が載ります。

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小蛇の手紙についてよくある質問

小蛇の手紙とは何ですか。

大阪府岸和田市で、池の主に託された手紙を弘法大師が書き換えたと語られる話です。

手紙には何と書かれていましたか。

男を呑めという内容だったと記録されています。

男はどうなりましたか。

池の女に歓迎され、竜宮で三日過ごしました。

帰ったらどうなっていましたか。

家では三年が過ぎていたといいます。

小蛇の手紙と併せて覚えたい言葉・用語

久米田池(くめだいけ)

大阪府岸和田市にある府内最大の溜め池です。

弘法大師(こうぼうだいし)

空海のおくり名。各地の伝説に登場します。

竜宮(りゅうぐう)

海や池の底にあるとされた宮のことです。

小蛇の手紙の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「小蛇」