沖縄県で、神床の寅の方角に置かれる男神。屋敷神と夫婦神ともいわれます。
トラノハーとはどんな妖怪か
トラノハーはひとことで言えば、家についてくる神です。沖縄県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、植松明石「神観念の問題」(『国立民族学博物館研究報告別冊』3号、1986年、84頁)を典拠に、トラノハーは神床の寅の方角に置かれる男神で、女神とされる屋敷神(ニーバイ)と夫婦神であるともいわれる。家(キナイ)の守護神であり、香炉が1個あり、移転の際は持っていく。屋敷の四隅の神のトラヌハーヌカンと重なるものであると記します。
引っ越しに付いていきます。
土地に留まる神ではありません。 香炉を持っていくと書かれています。
トラノハーの漢字表記と読み方
読みは「とらのはー」です。
神床は、家の中で神を祀る場所を指します。 その寅の方角に置かれます。
寅は北東と東のあいだ、およそ東北東にあたります。
どれも家を守ります。
トラノハー(とらのはー)
日文研データベースが示す呼称。
トラヌハーヌカン(とらぬはーぬかん)
屋敷の四隅の神の呼び名です。
ニーバイ(にーばい)
女神とされる屋敷神の呼び名です。
トラノハーの姿と特徴
トラノハーに姿はありません。記録にあるのは、置き場所と役目です。
置く場所 … 神床の寅の方角。
性 … 男神。
対になる神 … 女神とされる屋敷神ニーバイ。
関係 … 夫婦神であるともいわれる。
役目 … 家(キナイ)の守護神。
もの … 香炉が一個。
移転の際は持っていきます。
トラノハーの伝承記録
寅の方角に置く
トラノハーは、神床の寅の方角に置かれる男神です。
名前が、そのまま置き場所を示しています。
屋敷神と対になる
女神とされる屋敷神(ニーバイ)と夫婦神であるともいわれます。
一柱ではなく、対として語られます。
引っ越しに連れていく
家(キナイ)の守護神であり、香炉が1個あります。
移転の際は持っていきます。
屋敷の四隅の神のトラヌハーヌカンと重なるものです。
トラノハーの伝承地域
公的データベースの地域欄は沖縄県を示します。
市郡までは記されていません。 県内に広く見られる家の神として報告されています。
トラノハーの正体と考えられているもの
トラノハーは、家に付いていく神です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、守護神であることと、持っていくことだけです。
それでも、方角まで決まっています。
この図鑑には屋敷神にまつわる話をほかにも収めています。
トラノハーが登場する作品
トラノハーを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは研究報告です。
家の神の話は沖縄に多く、移転のときに連れていく形をとります。この図鑑には屋敷神にまつわる話をほかにも収めています。
トラノハーが登場する研究報告
国立民族学博物館研究報告別冊
国立民族学博物館の研究報告です。1986年の3号に植松明石の論考が載ります。
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トラノハーについてよくある質問
トラノハーとは何ですか。
沖縄県で、神床の寅の方角に置かれる男神です。
どんな役目がありますか。
家の守護神とされます。
引っ越すときはどうしますか。
香炉を持っていくと記録されています。
ニーバイとは何ですか。
女神とされる屋敷神で、夫婦神ともいわれます。
トラノハーと併せて覚えたい言葉・用語
神床(かみどこ)
家の中で神を祀る場所のことです。
寅の方角(とらのほうがく)
およそ東北東にあたる方角です。
キナイ(きない)
沖縄で家や世帯を指す言い方です。
トラノハーの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。