沖縄県で、幻術を悪用して死刑にされ、その怨霊が耳切坊主になったと伝えられる僧。

ラングレー 「金武観音寺(沖縄県国頭郡金武町金武)」 2012年 / CC BY-SA 3.0 出典
黒金座主とはどんな妖怪か
黒金座主は、怨霊になった僧です。沖縄県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、金城朝永「琉球の伝説」(『旅と伝説』三元社、1929年)を典拠に、僧侶黒金座主は荒淫で幻術を悪用して罪深く、国頭(くんちゃん)の金武(きん)に追われた。彼は懲りずにここでも美しい娘をみつけると、彼女の弟から髪の毛をもらい振り向かす為に呪文をかけた。だが悧巧な娘なのでそれを見破り、母から聞いた呪文を防ぐ方法、籠の目を通して髪の毛を一本渡したので助かったと記します。
防ぎ方が伝わっていました。
娘は母から聞いた方法で、籠の目を通して髪の毛を一本渡し、助かりました。
黒金座主の漢字表記と読み方
読みは「くるかにざーし」です。
「座主」は寺を統べる僧の位です。
「国頭」は沖縄本島北部を指し、「くんちゃん」と読みます。
「金武」は国頭の地名で、「きん」と読みます。
「幻術」は、人の目をあざむく術のことです。
黒金座主(くるかにざーし)
日文研データベースが示す呼称。
耳切坊主(みみちりぼーじ)
記録が示す、その怨霊の呼び名です。
黒金座主の姿と特徴
黒金座主の話は、記録に順を追って書かれています。
その人 … 僧侶黒金座主。
その行い … 荒淫で幻術を悪用して罪深い。
そのため … 国頭の金武に追われた。
そこでも … 美しい娘をみつけた。
したこと … 彼女の弟から髪の毛をもらい、振り向かす為に呪文をかけた。
娘のしたこと … それを見破った。
その方法 … 母から聞いた呪文を防ぐ方法。
具体的には … 籠の目を通して髪の毛を一本渡した。
その結果 … 助かった。
黒金座主のその後 … のち死刑にされた。
その怨霊 … 耳切坊主となってさまよっている。
耳切坊主の姿は書かれていません。
黒金座主の伝承記録
金武に追われる
僧侶黒金座主は荒淫で幻術を悪用して罪深く、国頭の金武に追われました。
追われても懲りませんでした。
髪の毛の呪文
美しい娘の弟から髪の毛をもらい、振り向かす為に呪文をかけました。
使ったのは髪の毛です。
籠の目を通す
娘はそれを見破り、母から聞いた方法で籠の目を通して髪の毛を一本渡したので助かりました。
防ぎ方は母から伝わっていました。
耳切坊主になる
黒金座主はのち死刑にされ、その怨霊は耳切坊主となってさまよっているといいます。
残ったのは怨霊です。
黒金座主の伝承地域
公的データベースの地域欄は沖縄県までで、市郡までは示されていません。
記録は国頭の金武と読みを添えて書いています。
黒金座主の正体と考えられているもの
黒金座主は、幻術を悪用して滅び、怨霊になったとされる僧です。
最後まで悔いていません。 語られているのは、追われても懲りなかったことと、娘に見破られたことです。
その怨霊が耳切坊主になったという結びが、沖縄でよく知られています。
黒金座主が登場する作品
黒金座主を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
耳切坊主は沖縄でわらべ歌にも歌われ、子どもを戒める者として語られます。
黒金座主が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1929年の号に琉球の伝説が載ります。
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黒金座主についてよくある質問
黒金座主とは誰ですか。
沖縄県で、幻術を悪用したと語られる僧です。
娘はどう助かったのですか。
籠の目を通して髪の毛を一本渡したと記録されています。
その方法は誰から聞いたのですか。
母から聞いたといいます。
最後はどうなりましたか。
死刑にされ、その怨霊が耳切坊主になったといいます。
黒金座主と併せて覚えたい言葉・用語
座主(ざす)
寺を統べる僧の位です。
国頭(くにがみ)
沖縄本島北部を指す呼び方です。
幻術(げんじゅつ)
人の目をあざむく術のことです。
黒金座主の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。