岡山県笠岡市の白石島で、切ろうとすると割れ目から血が流れ出したという大岩。

At by At 「白石島の鎧岩(岡山県笠岡市白石島)」 2011年 / CC BY-SA 3.0 出典
みくに石とはどんな妖怪か
みくに石はひとことで言えば、血を流した岩です。岡山県笠岡市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、岸加四郎「岡山県立笠岡高等学校生徒による「笠岡地方民俗レポート」(一)」(『岡山民俗』岡山民俗学会、1979年)を典拠に、伊予の石屋が白石島にあるみくに石という大岩を切ろうとすると、割れ目から血が流れ出した。恐れをなした石屋は切るのをやめて伊予に帰り、石屋もやめた。その後その人は何をしたかわからないが、お金持ちになったという。みくに石から流れ出た血の跡は今でも黒く残っていると記します。
やめた者が栄えています。
石屋は切るのをやめ、商売までやめて、その後お金持ちになったといいます。
みくに石の漢字表記と読み方
読みは「みくにいし」です。
「伊予」は、いまの愛媛県にあたる昔の国の名です。
「石屋」は、石を切り出して細工する職の人です。
白石島は笠岡市に属する瀬戸内海の島で、石の産地として知られます。
みくに石(みくにいし)
日文研データベースが示す呼称。
三国石(みくにいし)
漢字を当てるならこの形と読めます。
みくに石の姿と特徴
みくに石の話は、記録に順を追って書かれています。
その岩 … 白石島にあるみくに石という大岩。
切ろうとした人 … 伊予の石屋。
起きたこと … 割れ目から血が流れ出した。
石屋のしたこと(一) … 恐れをなして切るのをやめた。
石屋のしたこと(二) … 伊予に帰り、石屋もやめた。
その後 … 何をしたかわからないが、お金持ちになった。
いま残るもの … 流れ出た血の跡が黒く残っている。
岩の大きさは書かれていません。
みくに石の伝承記録
伊予の石屋
伊予の石屋が白石島にあるみくに石という大岩を切ろうとしました。
来たのは海の向こうからです。
割れ目から血
すると割れ目から血が流れ出しました。
岩が血を流しています。
石屋をやめる
恐れをなした石屋は切るのをやめて伊予に帰り、石屋もやめました。
やめたのは商売ごとでした。
黒く残る跡
その後その人はお金持ちになったといいます。血の跡は今でも黒く残っています。
しるしは岩に残りました。
みくに石の伝承地域
公的データベースの地域欄は岡山県笠岡市を示します。
記録は島の名を白石島と書いています。
みくに石の正体と考えられているもの
みくに石は、切ろうとして血を流したとされる岩です。
動くものではありません。 語られているのは、血が出たことと、やめた者が栄えたことです。
跡が今でも黒く残るという言い方が、話を土地に結びつけています。
みくに石が登場する作品
みくに石を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは岡山の民俗学会の雑誌です。
切ると血を流す岩の話は各地にあり、切るのをやめた者が救われる形をとります。
みくに石が登場する学会誌
岡山民俗
岡山民俗学会が出した雑誌です。1979年の号に笠岡地方民俗レポートが載ります。
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みくに石についてよくある質問
みくに石とは何ですか。
岡山県笠岡市の白石島にあり、切ろうとすると血を流したとされた大岩です。
石屋はどうしましたか。
恐れをなして切るのをやめ、伊予に帰って石屋もやめたといいます。
その後どうなりましたか。
何をしたかわからないが、お金持ちになったと記録されています。
跡は残っていますか。
流れ出た血の跡が今でも黒く残っているといいます。
みくに石と併せて覚えたい言葉・用語
伊予(いよ)
いまの愛媛県にあたる昔の国の名です。
白石島(しらいしじま)
岡山県笠岡市の島で、石の産地です。
石屋(いしや)
石を切り出して細工する職の人です。
みくに石の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。