奈良県吉野町で、猟師が一発だけ持ち、使えば猟師を辞めねばならないとされた弾丸。

念仏弾とはどんな妖怪か
念仏弾はひとことで言えば、最後の一発です。奈良県吉野郡吉野町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、比較民話研究会「奈良県吉野町・国栖の昔話(下)」(『昔話―研究と資料―』日本昔話学会、1992年)を典拠に、猟師は念仏弾(ねんぶつだん)という弾丸を一発持っている。その弾丸を使ったら猟師を辞めなければならないという。山で化け物に遭遇した時、撃つ弾をすべてはじき返されてしまい、最後の念仏弾で撃ったら命中して助かったという話があると記します。
使えば終わりです。
当たる代わりに、猟師を辞めなければならないとされました。
念仏弾の漢字表記と読み方
読みは「ねんぶつだん」です。
「国栖」は吉野町の地名で、報告の題にも出てきます。
猟師が特別な一発を持つ話は各地にあり、銀の弾や経を書いた弾など、形はさまざまです。
この記録では、弾に念仏を込めたものとされます。
念仏弾(ねんぶつだん)
日文研データベースが示す呼称。
最後の弾(さいごのたま)
一発しか持たないことを指す言い方です。
念仏弾の姿と特徴
念仏弾の話は、記録に短く書かれています。
持っている人 … 猟師。
数 … 一発。
使ったら … 猟師を辞めなければならない。
使った場面 … 山で化け物に遭遇したとき。
それまで … 撃つ弾をすべてはじき返された。
念仏弾で撃つと … 命中して助かった。
弾の作り方は書かれていません。
念仏弾の伝承記録
一発だけ持つ
猟師は念仏弾という弾丸を一発持っています。
数が決まっています。
使えば辞める
その弾丸を使ったら猟師を辞めなければならないといいます。
代償が先に定められています。
はじき返される弾
山で化け物に遭遇した時、撃つ弾をすべてはじき返されてしまいました。
普通の弾は通りませんでした。
最後の一発
最後の念仏弾で撃ったら命中して助かったという話があります。
当たったのはその一発だけです。
念仏弾の伝承地域
公的データベースの地域欄は奈良県吉野郡吉野町を示します。
報告の題にある国栖は、吉野川ぞいの集落です。
念仏弾の正体と考えられているもの
念仏弾は、代償を伴う一発です。
化け物の姿は書かれていません。 語られているのは、普通の弾が効かず、この一発だけが当たったという一点です。
当てた者は、猟師を辞めることになります。
念仏弾が登場する作品
念仏弾を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは昔話学会の雑誌です。
猟師が特別な一発を持つ話は各地にあり、当てれば猟をやめるという約束を伴うことが多いものです。
念仏弾が登場する学会誌
昔話―研究と資料―
日本昔話学会が出した雑誌です。1992年の号に奈良県吉野町・国栖の昔話が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
念仏弾についてよくある質問
念仏弾とは何ですか。
奈良県吉野町で、猟師が一発だけ持つとされた弾丸です。
使うとどうなりますか。
猟師を辞めなければならないと記録されています。
どんなときに使ったのですか。
山で化け物に遭い、普通の弾がすべてはじき返されたときです。
当たりましたか。
命中して助かったという話があると記録されています。
念仏弾と併せて覚えたい言葉・用語
国栖(くず)
奈良県吉野町の地名。手すき和紙で知られます。
念仏(ねんぶつ)
仏の名を唱えることです。
猟師(りょうし)
山で獣を獲ることを生業とする人です。
念仏弾の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。