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長崎県

六角井戸(ろっかくいど)とはどんな妖怪か|姿と伝承

六角井戸  / ロッカクイド

そのほか 各地の伝説

長崎県雲仙市で、水に乏しい村を訪れた行脚僧が大楠の根元にまじないをかけ、掘ると湧いた清水。

六角井戸の姿を描いた図

Asturio Cantabrio 「満明寺の大仏殿(長崎県雲仙市小浜町雲仙)」 2026年 / CC BY-SA 4.0 出典

六角井戸とはどんな妖怪か

六角井戸は、まじないで湧いた清水です。長崎県雲仙市小浜町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、榊木敏伝説の島原(ニ)―蛇の伝説その他―」(『旅と伝説』三元社、1929年)を典拠に、昔、富津という部落では水が乏しく一つの井戸もなかった。ある時行脚僧(弘法大師)がこの村を訪れて、とある家に飲み水を求めた。すると老婆が遠くまで冷水をくみに行ったので、気の毒に思った僧は近くにある大楠の根元にまじないをかけた。掘ると清水がこんこんと湧き、これを今では六角井戸(ガハ)というと記します。

きっかけは老婆の遠出です。

老婆が遠くまで冷水をくみに行ったのを、僧が気の毒に思ったのです。

六角井戸の漢字表記と読み方

読みは「ろっかくいど」です。

記録は括弧で「ガハ」と土地の呼び名を添えています。

「行脚僧」は諸国をめぐり歩く僧のことです。

記録は括弧で「弘法大師」と添えています。

「こんこん」は水が絶えず湧くようすです。

六角井戸(ろっかくいど)

日文研データベースが示す呼称。

ガハ(がは)

記録が括弧で添える土地の呼び名です。

六角井戸の姿と特徴

六角井戸の話は、記録に順を追って書かれています。

その部落 … 富津。
昔のようす … 水が乏しく一つの井戸もなかった。
訪れた人 … 行脚僧(弘法大師)。
求めたもの … 飲み水。
老婆のしたこと … 遠くまで冷水をくみに行った。
僧の気持ち … 気の毒に思った。
したこと … 近くにある大楠の根元にまじないをかけた。
掘った結果 … 清水がこんこんと湧いた。
その名 … 六角井戸(ガハ)。

井戸の深さは書かれていません。

六角井戸の伝承記録

  1. 一つの井戸もない
  2. 飲み水を求める
  3. 老婆が遠くへ
  4. 大楠の根元に

一つの井戸もない

昔、富津という部落では水が乏しく一つの井戸もありませんでした。

足りないのはです。

飲み水を求める

ある時行脚僧(弘法大師)がこの村を訪れて、とある家に飲み水を求めました。

訪ねたのはです。

老婆が遠くへ

すると老婆が遠くまで冷水をくみに行きました。

歩いたのは遠くまでです。

大楠の根元に

気の毒に思った僧は近くにある大楠の根元にまじないをかけ、掘ると清水がこんこんと湧きました。

湧いたのは木の根元です。

六角井戸の伝承地域

公的データベースの地域欄は長崎県雲仙市、区町村名の欄は小浜町を示します。

記録は部落の名を富津と書いています。

富津(とみつ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

富津の所在地:長崎県雲仙市小浜町

報告は三元社の旅と伝説によります。

論文名は伝説の島原です。

六角井戸の正体と考えられているもの

六角井戸は、まじないで湧いた清水です

怪しいものは出てきません。 語られているのは、なぜ湧いたかと、その名です。

訪れた僧を弘法大師とする括弧書きが、弘法水の型であることを示します。

六角井戸が登場する作品

六角井戸を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。

弘法大師が杖を突くと水が湧く話は各地にあり、弘法水の名で知られます。

六角井戸が登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した伝説の雑誌です。1929年の号に伝説の島原が載ります。

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六角井戸についてよくある質問

六角井戸とは何ですか。

長崎県雲仙市小浜町の富津にあるとされた井戸です。

なぜできたのですか。

行脚僧が大楠の根元にまじないをかけ、掘ると湧いたといいます。

その僧は誰ですか。

記録は括弧で弘法大師と添えています。

ガハとは何ですか。

記録が括弧で添える、この井戸の土地での呼び名です。

六角井戸と併せて覚えたい言葉・用語

行脚僧(あんぎゃそう)

諸国をめぐり歩く僧のことです。

弘法大師(こうぼうだいし)

空海のおくり名です。

小浜町(おばまちょう)

長崎県雲仙市の地区の名です。

六角井戸の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「六角井戸」