長野県豊丘村で、殺された二人の遊芸人の怨霊が二つ一緒に見えるという火。

Opqr 「豊丘村役場(長野県下伊那郡豊丘村)」 2013年 / CC BY-SA 3.0 出典
お杉お玉の火とはどんな妖怪か
お杉お玉の火はひとことで言えば、二つ一緒に出る火です。長野県下伊那郡豊丘村の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、林伝治郎ほか「お杉お玉の火座談会」(『伊那』通巻352号、1957年、37頁)を典拠に、遊芸人のお杉お玉が妻にするとだまされて連れて来られた。その男には妻子がいたので、2人は殺されてしまい、怨霊となってお杉お玉の火となっている。2つ一緒に、夏の宵のうちに見られる。狐火も見られると記します。
離れません。
二人が殺されたので、火も二つ一緒に出ます。 同じ土地で狐火も見られる、と書き分けられています。
お杉お玉の火の漢字表記と読み方
読みは「おすぎおたまのひ」です。
遊芸人は、諸国をめぐって芸を見せて暮らした人びとをいいます。
宵は、日が暮れてまもないころをいいます。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。そちらは同じ土地でも別のものとされます。
お杉お玉の火(おすぎおたまのひ)
日文研データベースが示す呼称。
狐火(きつねび)
同じ土地で見られる別の火として記されます。
お杉お玉の火の姿と特徴
お杉お玉の火の姿は、記録に短く書かれています。
もとの人 … 遊芸人のお杉とお玉、二人。
連れてこられた理由 … 妻にするとだまされた。
殺された理由 … その男には妻子がいたこと。
なったもの … 怨霊となって、お杉お玉の火。
見え方 … 二つ一緒。
見える時期 … 夏の宵のうち。
同じ土地で狐火も見られます。
お杉お玉の火の伝承記録
だまされて連れてこられる
遊芸人のお杉お玉が、妻にするとだまされて連れて来られました。
二人とも、同じ約束をされています。
妻子がいた
その男には妻子がいたので、2人は殺されてしまいました。
約束は、はじめから嘘でした。
二つ一緒に出る
2人は怨霊となって、お杉お玉の火となっています。
2つ一緒に、夏の宵のうちに見られます。
狐火も見られると書かれており、別のものとして数えられています。
お杉お玉の火の伝承地域
公的データベースの地域欄は長野県下伊那郡豊丘村を示します。
豊丘村は天竜川の東岸にあたる村です。
お杉お玉の火の正体と考えられているもの
お杉お玉の火は、二人ぶんの火です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、怨霊となったことと、二つ一緒に見えることです。
それでも、季節と時刻が決まっています。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。
お杉お玉の火が登場する作品
お杉お玉の火を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは学会誌です。
殺された者の火の話は各地にあり、人数ぶんの火として語られます。この図鑑には狐火(各地)も収めています。
お杉お玉の火が登場する学会誌
伊那
伊那郷土史学会の学会誌です。1957年の号に座談会の記録が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
お杉お玉の火についてよくある質問
お杉お玉の火とは何ですか。
長野県豊丘村で、殺された二人の遊芸人の怨霊とされる火です。
なぜ殺されましたか。
妻にするとだまされて連れてこられたが、その男には妻子がいたためとされます。
どう見えますか。
二つ一緒に、夏の宵のうちに見られると記録されています。
狐火と同じですか。
同じ土地で狐火も見られると、別に書かれています。
お杉お玉の火と併せて覚えたい言葉・用語
遊芸人(ゆうげいにん)
諸国をめぐって芸を見せた人びとです。
宵(よい)
日が暮れてまもないころをいいます。
豊丘村(とよおかむら)
長野県下伊那郡の村。天竜川の東岸です。
お杉お玉の火の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。