宮城県栗原市で、女の子を土に埋めてまつった神。以来オグリの湯は出なくなったという。

運動会プロテインパワー 「風の沢の茅葺き家(宮城県栗原市一迫)」 2025年 / CC BY-SA 4.0 出典
湯神様とはどんな妖怪か
湯神様は、湯の場所が移った話です。宮城県栗原市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、國學院大學民俗学研究会「宮城県栗原郡花山村」(『民俗採訪』國學院大學民俗学研究会、1974年)を典拠に、オグリという場所があり、お湯がわいていた。オグリからアラユという場所に4歳になる女の子に卵を持たせたのを土に埋めてしまって、ユジンサマとして祀った。以来、オグリの湯はなくなってしまったという。それまでは、アラユではお湯がわかなかったというと記します。
湯が入れ替わりました。
オグリの湯はなくなり、それまで湧かなかったアラユに移ったのです。
湯神様の漢字表記と読み方
読みは「ゆじんさま」です。
「オグリ」も「アラユ」も、記録が示す土地の呼び名です。
「花山村」はいまの栗原市の一部です。
「一迫」は栗原市の地区の名です。
湯神様(ゆじんさま)
日文研データベースが示す呼称。
オグリ(おぐり)
記録が示す、もと湯がわいていた場所です。
アラユ(あらゆ)
記録が示す、湯が移った先の場所です。
湯神様の姿と特徴
湯神様の話は、記録に順を追って書かれています。
もとあった場所 … オグリ。
そこにあったもの … お湯がわいていた。
運んだ先 … アラユという場所。
運んだもの … 四歳になる女の子に卵を持たせたの。
したこと … 土に埋めた。
まつった名 … ユジンサマ。
以来 … オグリの湯はなくなってしまった。
それまで … アラユではお湯がわかなかった。
湯神様の姿は書かれていません。
湯神様の伝承記録
オグリの湯
オグリという場所があり、お湯がわいていました。
湧いていたのはオグリです。
アラユへ運ぶ
オグリからアラユという場所に4歳になる女の子に卵を持たせたのを土に埋めてしまいました。
運んだのはアラユへです。
ユジンサマとして祀る
そしてユジンサマとして祀りました。
名はユジンサマです。
湯が入れ替わる
以来、オグリの湯はなくなってしまい、それまではアラユではお湯がわかなかったといいます。
移ったのは湯です。
湯神様の伝承地域
公的データベースの地域欄は宮城県栗原市、区町村名の欄は一迫を示します。
報告の題にある花山村は、いまの栗原市の一部です。
湯神様の正体と考えられているもの
湯神様は、湯の場所が移った由来の神です。
祟るとは書かれていません。 語られているのは、何を埋めたかと、そのあと湯がどうなったかです。
湧く場所が入れ替わったという結びが、この神の由来をそのまま説いています。
湯神様が登場する作品
湯神様を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗学研究会の報告書です。
湯の湧く場所が移る話は温泉地に多く、神をまつった由来として語られます。
湯神様が登場する報告書
民俗採訪
國學院大學民俗学研究会が出した調査報告です。昭和48年度号に花山村の報告が載ります。
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湯神様についてよくある質問
湯神様とは何ですか。
宮城県栗原市で、アラユにまつられたとされる神です。
何を埋めたのですか。
四歳になる女の子に卵を持たせたのを土に埋めたと記録されています。
そのあとどうなりましたか。
オグリの湯はなくなってしまったといいます。
アラユはどうでしたか。
それまではお湯がわかなかったといいます。
湯神様と併せて覚えたい言葉・用語
オグリ(おぐり)
もと湯がわいていたとされる場所の呼び名です。
アラユ(あらゆ)
湯が移った先とされる場所の呼び名です。
一迫(いちはさま)
宮城県栗原市の地区の名です。
湯神様の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。