三重県大紀町で、裏山に火がともり、居ないはずの獣が見えることを指した言い方。

キツネのだましとはどんな妖怪か
キツネのだましはひとことで言えば、見えたものへの呼び名です。三重県度会郡大紀町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、国学院大学民俗学研究会「三重県度会郡紀勢町」(『民俗採訪』1982年)を典拠に、夕方など、よく裏山に火がともっているのが見えた。居もしない犬のようなキツネのようなものが見えたりして、キツネのだましだろうといったと記します。
言い切ってはいません。
語られているのは「キツネのだましだろう」という推し量りです。
キツネのだましの漢字表記と読み方
読みは「きつねのだまし」です。
報告は旧紀勢町のもので、いまは大紀町に含まれます。
「居もしない」は、そこに居るはずのないものを指す言い方です。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。大紀町のこの話は、火と獣の姿の両方を含みます。
キツネのだまし(きつねのだまし)
日文研データベースが示す呼称。
狐の騙し(きつねのだまし)
漢字で書く形もあります。
キツネのだましの姿と特徴
キツネのだましの姿は、記録に短く書かれています。
見えた時 … 夕方など。
見えた場所 … 裏山。
見えたもの(一) … 火がともっているの。
見えたもの(二) … 居もしない犬のようなキツネのようなもの。
呼び方 … キツネのだましだろう。
近づいて確かめたという記述はありません。
キツネのだましの伝承記録
裏山の火
夕方など、よく裏山に火がともっているのが見えました。
一度きりではなくよく見えました。
居ないはずの獣
居もしない犬のようなキツネのようなものが見えたりしました。
犬とも狐とも決めかねています。
だろうという言い方
キツネのだましだろうといいました。
言い切らず「だろう」で止めています。
キツネのだましの伝承地域
公的データベースの地域欄は三重県度会郡大紀町を示します。
報告の題にある紀勢町は、いまの大紀町の一部です。
キツネのだましの正体と考えられているもの
キツネのだましは、見えたものに付けられた呼び名です。
害を出した話ではありません。 語られているのは、説明の付かないものをどう呼んだかです。
「だろう」という言い方に、確かめきれていないことがそのまま残っています。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。
キツネのだましが登場する作品
キツネのだましを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の民俗学研究会の調査報告です。
山に見える火の話は各地にあり、狐火の名で知られます。この図鑑には狐火(各地)も収めています。
キツネのだましが登場する調査報告
民俗採訪
国学院大学民俗学研究会の調査報告です。1982年の号に三重県度会郡紀勢町が載ります。
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キツネのだましについてよくある質問
キツネのだましとは何ですか。
三重県大紀町で、裏山の火や居ないはずの獣が見えることを指した言い方です。
いつ見えましたか。
夕方などと記録されています。
正体は何ですか。
記録は「キツネのだましだろう」と推し量る言い方で止めています。
紀勢町はどこですか。
いまの三重県度会郡大紀町の一部です。
キツネのだましと併せて覚えたい言葉・用語
民俗採訪(みんぞくさいほう)
国学院大学民俗学研究会が出す調査報告の名です。
裏山(うらやま)
家や集落の背後にある山のことです。
狐火(きつねび)
山野に見えるとされた正体の分からない火です。
キツネのだましの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。