高知県で、仏龕の前に黙祷し、亡くなった人の言葉を伝えたという女性。
仏婆とはどんな妖怪か
仏婆はひとことで言えば、死者の言葉を取り次ぐ人です。高知県の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、高村日羊「土佐の話」(『旅と伝説』三元社、1937年)を典拠に、我が子をなくした。妊胎で亡くなった、今どうしているかを聞きたい人が仏婆のもとへ訪れる。仏婆は仏龕で黙祷し、亡くなった人の要望を伝えると記します。
訪ねる側の事情が先に書かれています。
「我が子をなくした」「妊胎で亡くなった」——訪ねるのは、そういう人たちでした。
仏婆の漢字表記と読み方
読みは記録に「ほとんばんば」と示されています。
「仏龕」は、仏像を納めるための厨子のことです。
「妊胎で亡くなった」は、身ごもったまま亡くなったことを指します。
死者の言葉を取り次ぐ人は、各地でイタコ、ノロなどと呼ばれます。
仏婆(ほとんばんば)
日文研データベースが示す読みです。
ほとけばば(ほとけばば)
字のとおりに読む形もあります。
仏婆の姿と特徴
仏婆の様子は、記録に短く書かれています。
訪ねる人 … 我が子をなくした人、妊胎で亡くなった人の身内。
聞きたいこと … 今どうしているか。
仏婆のすること … 仏龕で黙祷する。
伝えるもの … 亡くなった人の要望。
仏婆の姿かたちは書かれていません。
仏婆の伝承記録
訪ねる人
我が子をなくした人や、妊胎で亡くなった人の身内が訪れます。
知りたいのは今どうしているかです。
仏龕で黙祷
仏婆は仏龕で黙祷します。
声を出さずに祈ります。
要望を伝える
亡くなった人の要望を伝えます。
取り次ぐのは望みです。
仏婆の伝承地域
公的データベースの地域欄は高知県までで、市郡までは示されていません。
論文名は土佐の話で、高知県内の話を集めたものです。
仏婆の正体と考えられているもの
仏婆は、死者の言葉を取り次ぐとされた人です。
怪異として語られてはいません。 書かれているのは、訪ねる人の事情と、仏龕の前での黙祷です。
伝えるのは亡くなった人の要望でした。
仏婆が登場する作品
仏婆を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
死者の言葉を取り次ぐ人は各地にあり、東北ではイタコ、沖縄ではユタと呼ばれます。
仏婆が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1937年の号に土佐の話が載ります。
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仏婆についてよくある質問
仏婆とは何ですか。
高知県で、亡くなった人の言葉を取り次いだとされる女性です。
読み方は何ですか。
記録には「ほとんばんば」と示されています。
何をするのですか。
仏龕で黙祷し、亡くなった人の要望を伝えたと記録されています。
イタコと同じですか。
死者の言葉を取り次ぐ点は同じですが、土地も呼び名も違います。
仏婆と併せて覚えたい言葉・用語
仏龕(ぶつがん)
仏像を納めるための厨子のことです。
黙祷(もくとう)
声を出さずに祈ることです。
イタコ(いたこ)
東北で死者の言葉を取り次ぐとされる人です。
仏婆の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。