神奈川県で、鳴き声を「親死ね子死ね」と聞きなし、縁起の悪い鳥として誰も獲らなかった。

hideki higano 「神奈川県立相模湖公園(神奈川県相模原市緑区与瀬)」 2010年 / CC BY-SA 3.0 出典
四十雀とはどんな妖怪か
四十雀はひとことで言えば、聞きなしで嫌われた鳥です。神奈川県相模原市の記録です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、最上孝敬「野鳥保護と信仰」(『西郊民俗』通巻10号、1959年、2頁)を典拠に、ある地方では、四十雀の鳴き声を「親死ね子死ね、四十九日の餅をつけ」と解し、その地方では四十雀を縁起が悪い鳥として誰も獲らないと記します。
聞きなしは、鳥の声を人の言葉に置き換えて覚える方法です。ホトトギスの「特許許可局」などが知られます。
四十雀の声が、「親死ね子死ね、四十九日の餅をつけ」と聞かれました。
結果として、誰も獲らなくなりました。
報告の題は「野鳥保護と信仰」です。
四十雀の漢字表記と読み方
読みは「しじゅうから」です。
四十雀は、日本各地にいる小鳥です。人里近くでもよく見られます。
「四十」の字が、四十九日と重なって聞かれたとみられます。記録に説明はありません。
四十雀(しじゅうから)
日文研データベースが示す漢字表記。
シジュウカラ(しじゅうから)
同データベースの呼称読み。
四十雀の姿と特徴
この記録に妖怪の姿はありません。あるのは、声の聞かれ方です。
鳥 … 四十雀。
聞きなし … 「親死ね子死ね、四十九日の餅をつけ」。
扱い … 縁起が悪い鳥とされた。
結果 … その地方では誰も獲らない。
祟るという記述はありません。
姿を怪しむ話でもありません。
四十雀の伝承記録
声を人の言葉に置き換える
聞きなしは、鳥の声を人の言葉に置き換える方法です。覚えやすく、伝わりやすくなります。
この土地では、四十雀の声が「親死ね子死ね、四十九日の餅をつけ」と聞かれました。
親も子も死に、法事の餅をつけ——縁起の悪い言葉が並びます。
声そのものは変わりません。 聞き方が、鳥の扱いを決めました。
誰も獲らなくなる
その結果、四十雀を縁起が悪い鳥として誰も獲らないようになりました。
報告の題は「野鳥保護と信仰」です。
言い伝えが、結果として鳥を守っています。
嫌われたことが、狩られない理由になりました。
声をめぐる言い伝えは、各地にあります。
四十雀の伝承地域
公的データベースの地域欄は神奈川県相模原市緑区を示します。
資料は「ある地方では」と書いており、集落名はありません。地図で指せるのは区の範囲までです。
相模原市緑区周辺(さがみはらしみどりくしゅうへん)
日文研データベースが示す伝承地域
相模原市緑区周辺の所在地:神奈川県相模原市緑区
「野鳥保護と信仰」の地域欄に対応します。
資料は「ある地方では」と記し、集落名を挙げていません。
四十雀の正体と考えられているもの
この記録に妖怪は出てきません。語られているのは、声の聞き方が鳥の扱いを決めたということです。
四十雀は、どこにでもいる小鳥です。
その声を「親死ね子死ね」と聞いた土地では、縁起の悪い鳥になりました。
そして、誰も獲らなくなりました。
忌むことが、守ることにつながった例として、報告に取り上げられています。
四十雀が記録された資料
四十雀の聞きなしを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは『西郊民俗』の記事です。
聞きなしを集めた本は数多くあります。野鳥の声と言い伝えを扱った本と併せて読むと、他の鳥の例も見えます。
四十雀が記録された民俗資料
野鳥保護と信仰
最上孝敬が『西郊民俗』通巻10号(1959年)に載せた中心資料です。
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四十雀についてよくある質問
四十雀の言い伝えとは何ですか。
鳴き声を「親死ね子死ね、四十九日の餅をつけ」と聞き、縁起の悪い鳥として誰も獲らなかったという記録です。
聞きなしとは何ですか。
鳥の声を人の言葉に置き換えて覚える方法です。
祟るのですか。
祟るという記録はありません。縁起が悪いとされただけです。
どこの話ですか。
資料は「ある地方では」と記します。日文研データベースの地域欄は神奈川県相模原市緑区です。
四十雀と併せて覚えたい言葉・用語
聞きなし(ききなし)
鳥の声を人の言葉に置き換えて覚える方法です。
四十九日(しじゅうくにち)
死後四十九日目の法要。聞きなしの言葉に入っています。
西郊民俗(せいこうみんぞく)
民俗誌。この記録が載りました。
四十雀の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。