鹿児島県龍郷町で、鼻に槌を近づけて人の魂をとるとされ、その槌を奪って死者を生き返らせた話。

Waka77 「龍郷町役場(鹿児島県大島郡龍郷町浦)」 2015年 / パブリックドメイン 出典
マイナムンとはどんな妖怪か
マイナムンはひとことで言えば、槌で魂をとるものです。鹿児島県大島郡龍郷町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、重信和子「芦花部のマイナムンの話」(『奄美民俗ノート』奄美民俗談話会、1983年)を典拠に、人の魂をとるマイナムンについて行き、男は自らも魂をとるふりをした。女を殺したマイナムンは、鼻に槌を近づけるという方法だった。男はその槌をだまして持ち帰り、翌日女に近づけると女は生き返った。槌は燃やしたと記します。
同じ道具が逆にも働きます。
鼻に近づけて魂をとる槌が、翌日は生き返らせるのに使われました。
マイナムンの漢字表記と読み方
読みは「まいなむん」です。
「ムン」は奄美の言葉で、もの、魔物を指します。
「芦花部」は龍郷町の集落の名で、報告の題にも出てきます。
最後に槌を燃やしたことで、話は終わります。
マイナムン(まいなむん)
日文研データベースが示す呼称。
魔物(まもの)
「ムン」は奄美の言葉で、もの、魔物を指します。
マイナムンの姿と特徴
マイナムンの様子は、記録に短く書かれています。
すること … 人の魂をとる。
その方法 … 鼻に槌を近づける。
男のしたこと(一) … ついて行き、自らも魂をとるふりをした。
男のしたこと(二) … その槌をだまして持ち帰った。
翌日したこと … 女に近づけた。
その結果 … 女は生き返った。
最後 … 槌は燃やした。
マイナムンの姿かたちは書かれていません。
マイナムンの伝承記録
ついて行く
人の魂をとるマイナムンについて行き、男は自らも魂をとるふりをしました。
まぎれこんでいます。
鼻に近づける槌
女を殺したマイナムンは、鼻に槌を近づけるという方法でした。
道具は槌でした。
だまして持ち帰る
男はその槌をだまして持ち帰りました。
奪ったのは道具です。
生き返る
翌日女に近づけると女は生き返りました。槌は燃やしました。
残さないように燃やしています。
マイナムンの伝承地域
公的データベースの地域欄は鹿児島県大島郡龍郷町を示します。
報告の題にある芦花部は、奄美大島の集落です。
マイナムンの正体と考えられているもの
マイナムンは、槌で魂をとるとされたものです。
姿は書かれていません。 語られているのは、道具と、その使い方だけです。
同じ槌が生き返らせるのにも使えたところが、この話の要です。
マイナムンが登場する作品
マイナムンを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは奄美の民俗談話会の雑誌です。
魂をとる道具を奪い返す話は各地にあり、奪った道具を最後に始末する形をよくとります。
マイナムンが登場する学会誌
奄美民俗ノート
奄美民俗談話会が出した雑誌です。1983年の号に芦花部のマイナムンの話が載ります。
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マイナムンについてよくある質問
マイナムンとは何ですか。
鹿児島県龍郷町で、人の魂をとるとされたものです。
どうやって魂をとるのですか。
鼻に槌を近づけるという方法と記録されています。
男は何をしたのですか。
ついて行って魂をとるふりをし、槌をだまして持ち帰りました。
女はどうなりましたか。
翌日その槌を近づけると生き返ったといいます。
マイナムンと併せて覚えたい言葉・用語
ムン(むん)
奄美の言葉で、もの、魔物を指します。
芦花部(あしけぶ)
奄美大島龍郷町の集落の名です。
槌(つち)
物を打つための道具です。
マイナムンの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。