香川県丸亀市で、丸亀城の人柱にされた豆腐屋の売り声が雨の夜に聞こえるという霊。

Toto-tarou 「丸亀城(香川県丸亀市)」 2008年 / CC BY-SA 3.0 出典
人柱の霊とはどんな妖怪か
人柱の霊はひとことで言えば、売り声だけが残った霊です。香川県丸亀市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、立花正一「讚岐丸亀地方の伝承(続)」(『郷土研究』7巻2号、1933年、29頁)を典拠に、丸亀城を築城するとき、通りかかった豆腐屋を捕らえて生き埋めにし人柱にした。今でも雨のしとしと降る淋しい晩などは、「豆腐、豆腐」という悲しげな売り声が聞こえてくると記します。
姿は出てきません。
残っているのは声だけです。 しかもそれは、生きていたときの仕事の声です。
人柱の霊の漢字表記と読み方
読みは「ひとばしらのれい」です。
人柱は、堤や城を築くときに人を生き埋めにしたという言い伝えです。 各地の城や橋に伝わります。
聞こえるのは豆腐、豆腐という売り声です。
どれも声や姿が残る形をとります。
人柱の霊(ひとばしらのれい)
日文研データベースが示す呼称。
豆腐屋(とうふや)
人柱にされたとされる人の職です。
人柱の霊の姿と特徴
人柱の霊に姿はありません。記録にあるのは、声と、その条件です。
聞こえるもの … 「豆腐、豆腐」という売り声。
声の調子 … 悲しげ。
聞こえる天気 … 雨がしとしと降る晩。
聞こえる様子 … 淋しい晩。
元の人 … 通りかかった豆腐屋。
されたこと … 捕らえて生き埋め。
姿を見たという記述はありません。
人柱の霊の伝承記録
通りかかった豆腐屋
丸亀城を築城するとき、通りかかった豆腐屋を捕らえました。
選ばれた理由は書かれていません。 通りかかったというだけです。
生き埋めにする
そして生き埋めにし、人柱にしました。
城の普請のために、人を埋めたという言い伝えです。
丸亀城は今も石垣の高さで知られます。
雨の晩の売り声
今でも雨のしとしと降る淋しい晩などは、「豆腐、豆腐」という悲しげな売り声が聞こえてきます。
祟るのではありません。 売り歩いているだけです。
それが、いっそう悲しく聞こえます。
人柱の霊の伝承地域
公的データベースの地域欄は香川県丸亀市を示します。
丸亀城は総高六十メートルほどの石垣で知られます。
人柱の霊の正体と考えられているもの
人柱の霊は、普請の犠牲が声になったものです。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、売り声が聞こえるということだけです。
それでも、天気まで決まっています。
この図鑑には人柱にまつわる話をほかにも収めています。
人柱の霊が登場する作品
人柱の霊を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは雑誌の報告です。
人柱の話は城や堤に多く、声や泣き声が残る形で語られます。この図鑑には人柱にまつわる話をほかにも収めています。
人柱の霊が登場する学会誌
郷土研究
郷土研究社の雑誌です。1933年の号に立花正一の報告が載ります。
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人柱の霊についてよくある質問
人柱の霊とは何ですか。
香川県丸亀市で、丸亀城の人柱にされた豆腐屋の霊とされるものです。
何が聞こえますか。
「豆腐、豆腐」という悲しげな売り声が聞こえると記録されています。
いつ聞こえますか。
雨がしとしと降る淋しい晩などに聞こえるとされます。
姿はありますか。
姿については書かれていません。
人柱の霊と併せて覚えたい言葉・用語
人柱(ひとばしら)
築造のときに人を生き埋めにしたという言い伝えです。
丸亀城(まるがめじょう)
香川県丸亀市の城。高い石垣で知られます。
普請(ふしん)
土木や建築の工事のことです。
人柱の霊の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。