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岩手県

マンコウ(まんこう)とはどんな妖怪か|姿と伝承

マンコウ  / マンコウ

神になった妖怪 各地の伝説

岩手県遠野市松崎町で、産んだ子を大鷲にさらわれ、のちにサイノカミになったという美女。

マンコウの姿を描いた図

Ty19080914 「遠野郷八幡宮(岩手県遠野市松崎町白岩)」 2018年 / CC BY-SA 4.0 出典

マンコウとはどんな妖怪か

マンコウはひとことで言えば、神になった女です。岩手県遠野市松崎町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、折口信夫美曽呂ヶ池」(『旅と伝説』三元社、1931年)を典拠に、駒木のミゾロヶ池の山奥にナガシダというところにマンコウという美女がいた。この女を見初めた旅の馬喰と共同生活をしていたが、男が山で殺されたのを悲嘆して山を降りようとした。その途中の地獄山というところで産気づき、男の子を産み落としたが、産み落とすと同時に、大鷲にさらわれてしまった。女はミゾロヶ池のほとりに住み、後にサイノカミとなったといわれていると記します。

二つとも失っています。

男は山で殺され、産み落とすと同時に子は大鷲にさらわれました。

マンコウの漢字表記と読み方

読みは「まんこう」です。

「馬喰」は、馬を売り買いする商いの人です。

「サイノカミ」は、村の境をまもる神で、塞の神とも書きます。

「ミゾロヶ池」は、報告の題では美曽呂ヶ池と書かれています。

筆者の折口信夫は、民俗学と国文学の学者です。

マンコウ(まんこう)

日文研データベースが示す呼称。

サイノカミ(さいのかみ)

のちになったとされる神の名です。

マンコウの姿と特徴

マンコウの一生は、記録に順を追って書かれています。

いたところ … 駒木のミゾロヶ池の山奥、ナガシダというところ。
その人 … マンコウという美女。
連れ合い … 見初めた旅の馬喰。
起きたこと(一) … 男が山で殺された。
したこと … 悲嘆して山を降りようとした。
その途中 … 地獄山というところで産気づいた。
産んだ子 … 男の子。
起きたこと(二) … 産み落とすと同時に大鷲にさらわれた。
そのあと住んだところ … ミゾロヶ池のほとり。
最後 … サイノカミとなった。

マンコウの姿かたちは、美女とだけ書かれています。

マンコウの伝承記録

  1. ナガシダの美女
  2. 旅の馬喰
  3. 地獄山で産む
  4. 大鷲にさらわれる
  5. サイノカミになる

ナガシダの美女

駒木のミゾロヶ池の山奥にナガシダというところにマンコウという美女がいました。

住まいは山奥です。

旅の馬喰

この女を見初めた旅の馬喰と共同生活をしていましたが、男が山で殺されました。

連れ合いはよそ者でした。

地獄山で産む

山を降りようとした途中の地獄山というところで産気づき、男の子を産み落としました。

場所の名が地獄山です。

大鷲にさらわれる

産み落とすと同時に、大鷲にさらわれてしまいました。

間がありませんでした。

サイノカミになる

女はミゾロヶ池のほとりに住み、後にサイノカミとなったといわれています。

行き着いた先はでした。

マンコウの伝承地域

公的データベースの地域欄は岩手県遠野市松崎町を示します。

記録は駒木の池と書いています。

ミゾロヶ池(みぞろがいけ)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

ミゾロヶ池の所在地:岩手県遠野市松崎町駒木

報告は三元社の旅と伝説によります。

報告の題では美曽呂ヶ池と書かれています。

マンコウの正体と考えられているもの

マンコウは、のちに神になったとされる女です

祟る話ではありません。 語られているのは、連れ合いと子を失ったことと、神になったことです。

サイノカミは村の境をまもる神で、行き着いた先として語られています。

マンコウが登場する作品

マンコウを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。

悲しみを負った女が神になる話は各地にあり、村の境をまもる神とされる例が多くあります。

マンコウが登場する雑誌

旅と伝説

三元社が出した伝説の雑誌です。1931年の号に折口信夫の美曽呂ヶ池が載ります。

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マンコウについてよくある質問

マンコウとは誰ですか。

岩手県遠野市松崎町で語られた、山奥に住んでいた美女です。

子はどうなりましたか。

産み落とすと同時に大鷲にさらわれたと記録されています。

最後はどうなりましたか。

ミゾロヶ池のほとりに住み、のちにサイノカミになったといいます。

サイノカミとは何ですか。

村の境をまもる神で、塞の神とも書きます。

マンコウと併せて覚えたい言葉・用語

馬喰(ばくろう)

馬を売り買いする商いの人です。

サイノカミ(さいのかみ)

村の境をまもる神で、塞の神とも書きます。

産気づく(さんけづく)

子が生まれそうになることです。

マンコウの参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「マンコウ,サイノカミ」