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岩手県

遊び地蔵(あそびじぞう)とはどんな妖怪か|姿と伝承

遊び地蔵  / アソビジゾウ

そのほか 遠野物語

岩手県遠野市の地蔵。方々を遊び歩き、酒屋や遊女屋にも行っていたという。

遊び地蔵の姿を描いた図

z tanuki 「遠野の伝承園(岩手県遠野市土淵町)」 2015年 / CC BY 3.0 出典

遊び地蔵とはどんな妖怪か

遊び地蔵はひとことで言えば、出歩く地蔵です。岩手県遠野市松崎町の話です。

国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、佐々木喜善地蔵雑話」(『土の鈴』通巻12号、1922年、62頁)を典拠に、方々を遊び歩く地蔵があり、酒屋や遊女屋にも行っていた。帰ってきたかと思うと、またすぐにどこかへ行ってしまうのでこの名がついたと記します。

佐々木喜善は、『遠野物語』の語り手として知られる人です。遠野の話を数多く書き残しました。

祟りの話としては語られていません。 地蔵が酒屋や遊女屋へ行くという、人くさい振る舞いが語られています。

姿がどう動いたのか、見た人がいたのかは書かれていません。

遊び地蔵の漢字表記と読み方

読みは「あそびじぞう」です。

遊び」は、出歩く、遊興するという意味で使われています名は、その振る舞いから付きました。

地蔵が動くという話は各地にあります。歩く地蔵田植えを手伝う地蔵身代わりになる地蔵遊び地蔵は、その中でも人の遊びを真似た形です。

遊び地蔵(あそびじぞう)

日文研データベースが示す漢字表記。

アソビジゾウ(あそびじぞう)

同データベースの呼称読み。

遊び地蔵の姿と特徴

遊び地蔵は、地蔵の石像です。

行き先 … 方々。酒屋。遊女屋。
動き … 帰ってきたかと思うと、またどこかへ行く。

歩く姿を見たという記述はありません。

大きさ、彫りの様子、いつの像かも記録されていません。出歩くという評判だけが伝わります。

遊び地蔵の伝承記録

  1. 酒屋や遊女屋にも行く
  2. 佐々木喜善が書き残した

酒屋や遊女屋にも行く

行き先が具体的です。酒屋遊女屋

寺でも辻でもありません。 人が遊ぶ場所へ出かけます。

地蔵は、道端に立ち、子どもや旅人を守るものとされてきました。その地蔵が、酒と色の場所へ通うという語りは、畏れよりも親しみを感じさせます。

咎める話にはなっていません。 遠野の人は、この地蔵をそう呼んで受け入れていました。

佐々木喜善が書き残した

この話を記録したのは佐々木喜善です。柳田國男の『遠野物語』のもとになった話を語った人物として知られます。

掲載は『土の鈴』通巻12号、1922年題は「地蔵雑話」で、地蔵にまつわる短い話を集めたものです。

遠野には、地蔵や神仏にまつわる話が数多く残ります。 遊び地蔵もその一つとして書き留められました。

どの地蔵かを特定する記述はありません。

遊び地蔵の伝承地域

公的データベースの地域欄は岩手県遠野市松崎町を示します。

地蔵の立つ場所は書かれていないため、地図で指せるのは町の範囲までです。

松崎町周辺(まつざきちょうしゅうへん)

日文研データベースが示す伝承地域

地図で開く

松崎町周辺の所在地:岩手県遠野市松崎町

佐々木喜善「地蔵雑話」の地域欄に対応します。

資料には、地蔵の立つ場所や堂の名がありません。

遊び地蔵の正体と考えられているもの

遊び地蔵は、地蔵の石像です。妖怪として語られてはいません。

怪異にあたるのは、その地蔵が出歩くという評判です。

動く仏像の話は各地にあります。 身代わり地蔵、汗をかく仏。いずれも像が生きているように扱われた例です。

遊び地蔵は、その中でも遊びに出るという、もっとも人くさい形をしています。

遊び地蔵が記録された資料

遊び地蔵を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは佐々木喜善の「地蔵雑話」です。

佐々木喜善は『遠野物語』の語り手として知られ、自身も多くの伝承を書き残しました。遠野関係の本を読むと、同じ土地の話が並びます。

遊び地蔵が記録された民俗資料

地蔵雑話

佐々木喜善が『土の鈴』通巻12号(1922年)に載せた中心資料です。

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遊び地蔵についてよくある質問

遊び地蔵とは何ですか。

岩手県遠野市の地蔵です。方々を遊び歩き、酒屋や遊女屋にも行っていたと記録されています。

歩く姿を見た人はいますか。

記録に目撃の記述はありません。出歩くという評判だけが伝えられています。

誰が記録したのですか。

佐々木喜善です。『遠野物語』の語り手として知られる人物です。

どの地蔵か分かりますか。

分かりません。地蔵の立つ場所や堂の名は記録されていません。

遊び地蔵と併せて覚えたい言葉・用語

佐々木喜善(ささききぜん)

遠野の伝承を語り、書き残した人物。『遠野物語』の語り手として知られます。

土の鈴(つちのすず)

遊び地蔵の記録が載った雑誌です。

地蔵(じぞう)

道端に立ち、子どもや旅人を守るとされる仏。各地に動く話が伝わります。

遊び地蔵の参考資料

この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。

  1. 国際日本文化研究センター「遊び地蔵」