兵庫県養父市で、恐れて逃げたが近づくとおとなしく、撫でると喜んだという生き物。

おぞきものとはどんな妖怪か
おぞきものはひとことで言えば、撫でられて喜んだものです。兵庫県養父市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、伴蒿蹊「閑田次筆」(『日本随筆大成第一期』18巻、1976年、416頁)を典拠に、但馬国氷の山の麓の鵜縄村の女が童2人を連れて草籠を負って谷筋に入ったら、橋の下に長さ7尺程のものがいた。恐ろしくなり逃げ帰ったが、そのことを聞いた村人が獲物を手に向かったところ、とてもおとなしいものであった。よく観察すると角が1つ生え、手足があり、体は木の葉の色に金の光を帯び、写し絵の青竜のようであった。撫でてやると喜んでいたと記します。
退治されていません。
村人は獲物を手に向かいました。 しかしとてもおとなしいもので、撫でてやると喜んでいます。
おぞきものの漢字表記と読み方
読みは「おぞきもの」です。
おぞきは、恐ろしいという意味の古い言い方です。 見た人の気持ちが、そのまま名になっています。
七尺はおよそ二メートル十センチにあたります。
どれも姿をたとえます。
おぞきもの(おぞきもの)
日文研データベースが示す呼称。
青竜(せいりゅう)
記録が姿をたとえた言い方です。
おぞきものの姿と特徴
おぞきものの姿は、記録に細かく書かれています。
場所 … 但馬国氷の山の麓、鵜縄村の谷筋。
いた場所 … 橋の下。
長さ … 七尺ほど。
角 … 一つ生えている。
手足 … ある。
体の色 … 木の葉の色に金の光を帯びる。
写し絵の青竜のようで、撫でてやると喜びました。
おぞきものの伝承記録
橋の下にいた
但馬国氷の山の麓の鵜縄村の女が童2人を連れて草籠を負って谷筋に入ったら、橋の下に長さ7尺程のものがいました。
恐ろしくなり、逃げ帰りました。
村人が向かうとおとなしい
そのことを聞いた村人が獲物を手に向かったところ、とてもおとなしいものでした。
討つつもりで行っています。
しかし、戦いになりません。
撫でると喜ぶ
よく観察すると角が1つ生え、手足があり、体は木の葉の色に金の光を帯び、写し絵の青竜のようでした。
撫でてやると喜んでいました。
恐れの名を持ちながら、なつかれています。
おぞきものの伝承地域
公的データベースの地域欄は兵庫県養父市を示します。
氷ノ山は兵庫県と鳥取県の境にある、兵庫県で最も高い山です。
おぞきものの正体と考えられているもの
おぞきものは、名前だけが恐ろしいものです。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、おとなしいことと、喜んだことです。
それでも、おぞきという名が付きました。
この図鑑には竜にまつわる話をほかにも収めています。
おぞきものが登場する作品
おぞきものを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは随筆の叢書です。
見慣れぬ生き物の記録は随筆に多く、姿を細かく書き留めるのが常です。この図鑑には竜にまつわる話をほかにも収めています。
おぞきものが登場する随筆
日本随筆大成第一期
吉川弘文館の叢書です。18巻に閑田次筆が収められています。
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おぞきものについてよくある質問
おぞきものとは何ですか。
兵庫県養父市の谷筋の橋の下にいたとされる生き物です。
どのくらいの大きさですか。
長さ七尺ほど、およそ二メートル十センチとされます。
どんな姿ですか。
角が一つ、手足があり、木の葉の色に金の光を帯びていたと記録されています。
害はありましたか。
とてもおとなしく、撫でると喜んだとされます。
おぞきものと併せて覚えたい言葉・用語
おぞい(おぞい)
恐ろしいという意味の古い言い方です。
氷ノ山(ひょうのせん)
兵庫県で最も高い山。鳥取県との境にあります。
閑田次筆(かんでんじひつ)
伴蒿蹊が書いた江戸時代の随筆です。
おぞきものの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。