福島県檜枝岐で、老夫婦の話に恐れをなして逃げたという怪物。

Qwert1234 「檜枝岐の舞台(福島県南会津郡檜枝岐村)」 2009年 / パブリックドメイン 出典
とらおうかとはどんな妖怪か
とらおうかはひとことで言えば、言葉に驚いて逃げた怪物です。福島県南会津郡の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、石川純一郎「檜枝岐昔話集」(『あしなか』通巻70号、1960年、49頁)を典拠に、博打のぶっ倒れと怪物のとらおうかが、共に老夫婦の子馬を狙っていたが、夫婦の話しに恐れをなして怪物は逃げ、勘違いして後を追った博打打ち共々穴に落ちた。博打打ちは助かりたい一心で、穴に尾長猿が振り入れた尻尾を引っぱると尻尾は根元から抜けたと記します。
怖がったのは怪物のほうです。
追いかけられたのでも、退治されたのでもありません。 夫婦の話を聞いて逃げています。
とらおうかの漢字表記と読み方
読みは「とらおうか」です。
檜枝岐は南会津の奥にある村で、独自の言葉と昔話が伝わります。 報告の題は檜枝岐昔話集です。
古屋の漏りを怖がる、という形の昔話が各地にあり、この話もその一つと読めます。
この図鑑には古屋の漏りに通じる話もあります。どれも言葉のとり違えが芯です。
とらおうか(とらおうか)
日文研データベースが示す呼称。
ぶっ倒れ(ぶったおれ)
同じ話に出てくる博打打ちの呼び名です。
とらおうかの姿と特徴
とらおうかの姿は、記録に書かれていません。あるのは、したことです。
狙ったもの … 老夫婦の子馬。
同じものを狙った相手 … 博打打ちのぶっ倒れ。
逃げた理由 … 夫婦の話に恐れをなした。
その後 … 勘違いした博打打ちが後を追う。
結末 … 二人とも穴に落ちる。
穴の中 … 尾長猿が尻尾を振り入れた。
引っぱると、尻尾は根元から抜けました。
とらおうかの伝承記録
子馬を狙う二者
博打のぶっ倒れと怪物のとらおうかが、共に老夫婦の子馬を狙っていました。
人と怪物が、同じものを狙っています。
夫婦の話に逃げる
夫婦の話しに恐れをなして、怪物は逃げました。
勘違いして後を追った博打打ち共々、穴に落ちました。
追う側も、追われる側も、取り違えています。
尻尾が抜ける
博打打ちは助かりたい一心で、穴に尾長猿が振り入れた尻尾を引っぱりました。
すると尻尾は根元から抜けました。
助かる話としては、しまりのない終わり方です。
とらおうかの伝承地域
公的データベースの地域欄は福島県南会津郡を示します。
檜枝岐は尾瀬の入口にあたる山あいの村です。
とらおうかの正体と考えられているもの
とらおうかは、話を聞いて逃げた怪物です。
祟りという語は使われていません。 記されているのは、恐れをなしたということだけです。
それでも、名前が付いています。
この図鑑には古屋の漏りに通じる話もあります。
とらおうかが登場する作品
とらおうかを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは会誌です。
怪物が言葉を取り違えて逃げる昔話は各地にあり、古屋の漏りの名で知られます。この図鑑には古屋の漏りに通じる話もあります。
とらおうかが登場する学会誌
あしなか
山村民俗の会の会誌です。1960年の号に檜枝岐昔話集が載ります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
とらおうかについてよくある質問
とらおうかとは何ですか。
福島県檜枝岐に伝わる昔話に出てくる怪物です。
何を狙いましたか。
老夫婦の子馬を狙ったと記録されています。
なぜ逃げましたか。
夫婦の話に恐れをなしたためとされます。
姿はありますか。
姿については書かれていません。
とらおうかと併せて覚えたい言葉・用語
檜枝岐(ひのえまた)
福島県南会津郡の村。尾瀬の入口です。
尾長猿(おながざる)
長い尾を持つ猿のことです。
あしなか(あしなか)
山村民俗の会が出した会誌の名です。
とらおうかの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。