福岡県宮若市の竜王ヶ滝で、竜神の祠にまつられた一枚の鱗。滝壺に納めて雨乞いをすると雨が降った。

KEIY.jp 「犬鳴ダム(福岡県宮若市)」 2007年 / CC BY-SA 3.0 出典
竜の鱗とはどんな妖怪か
竜の鱗は、雨乞いに使われた一枚の鱗です。福岡県宮若市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、高谷重夫「竜女成仏譚-雨乞習俗と伝説-」(『近畿民俗』近畿民俗学会、1970年)を典拠に、『民間念仏信仰の研究』を引いて、竜王ヶ滝の傍らにある竜神の祠には、1枚の竜の鱗が祀られている。この鱗は幡随意上人の得た物で、その法孫で浄久寺七世の輪誉上人が3枚のうちの1枚を持って帰ったものである。上人が滝壺に鱗を納めて竜を勧進し、念仏を唱えて雨乞いをしたところ、雨が降ったというと記します。
三枚のうちの一枚です。
輪誉上人が3枚のうちの1枚を持って帰ったのです。
この図鑑には竜王池(愛媛)も収めています。
竜の鱗の漢字表記と読み方
読みは「りゅうのうろこ」です。
「幡随意上人」は江戸初期の浄土宗の僧です。
「法孫」は、その法統を継ぐ後の僧のことです。
「勧進」は、神仏を迎え請うことです。
この図鑑には竜王池(愛媛)も収めています。どちらも雨乞いの話です。
竜の鱗(りゅうのうろこ)
日文研データベースが示す呼称。
竜王ヶ滝(りゅうおうがたき)
記録が示す、祠のある滝の名です。
竜の鱗の姿と特徴
竜の鱗の話は、記録に順を追って書かれています。
まつられている場所 … 竜王ヶ滝の傍らにある竜神の祠。
まつられているもの … 一枚の竜の鱗。
得た人 … 幡随意上人。
持ち帰った人 … その法孫で浄久寺七世の輪誉上人。
もとの枚数 … 三枚。
したこと(一) … 滝壺に鱗を納めて竜を勧進した。
したこと(二) … 念仏を唱えて雨乞いをした。
その結果 … 雨が降った。
鱗の大きさは書かれていません。
竜の鱗の伝承記録
祠の一枚
竜王ヶ滝の傍らにある竜神の祠には、1枚の竜の鱗が祀られています。
まつるのは一枚です。
三枚のうちの一枚
この鱗は幡随意上人の得た物で、その法孫で浄久寺七世の輪誉上人が3枚のうちの1枚を持って帰ったものです。
分けられたのは三枚でした。
滝壺に納める
上人が滝壺に鱗を納めて竜を勧進しました。
返したのは滝壺へです。
念仏で雨が降る
念仏を唱えて雨乞いをしたところ、雨が降ったといいます。
効いたのは念仏です。
竜の鱗の伝承地域
公的データベースの地域欄は福岡県宮若市を示します。
論文名は竜女成仏譚-雨乞習俗と伝説-です。
竜の鱗の正体と考えられているもの
竜の鱗は、雨乞いに使われた一枚の鱗です。
姿のあるものは出てきません。 語られているのは、誰から誰へ渡ったかと、どう使ったかです。
滝壺に納めて竜を招くという段取りが、念仏と雨乞いを結びつけています。
この図鑑には竜王池(愛媛)も収めています。
竜の鱗が登場する作品
竜の鱗を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは民俗学会の雑誌です。
僧が念仏で雨を降らせる話は各地にあり、竜神の品を用いる形をよくとります。
竜の鱗が登場する学会誌
近畿民俗
近畿民俗学会が出した雑誌です。1970年の号に竜女成仏譚が載ります。
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竜の鱗についてよくある質問
竜の鱗とは何ですか。
福岡県宮若市の竜王ヶ滝で、竜神の祠にまつられたという鱗です。
誰が得たのですか。
幡随意上人と記録されています。
何枚あったのですか。
三枚のうちの一枚を輪誉上人が持って帰りました。
どう使ったのですか。
滝壺に納めて竜を勧進し、念仏を唱えて雨乞いをしたといいます。
竜の鱗と併せて覚えたい言葉・用語
幡随意上人(ばんずいいしょうにん)
江戸初期の浄土宗の僧です。
法孫(ほっそん)
その法統を継ぐ後の僧のことです。
勧進(かんじん)
神仏を迎え請うことです。
竜の鱗の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。