千葉県館山市の岩窟。入った修験者は戻らず、連れた犬は毛がなくなって出てきた。

Pocsywe 「船越鉈切神社(千葉県館山市)」 2017年 / CC BY-SA 3.0 出典
大石窟とはどんな妖怪か
大石窟は、三里を抜けているという岩窟です。千葉県館山市の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、藤澤衛彦「伝説の旅―房総海岸一帯―」(『旅と伝説』三元社、1928年)を典拠に、引用文献を『房総志料』として、船越の宮の側にある大石窟は瀧口明神まで3里の間抜け通っているといわれていると記します。
戻ったのは犬だけです。
ここに修験者が犬を連れて入った修験者は戻ってこなかったが、犬は毛が全くなくなり、赤膚になって出てきたといわれていると結ばれます。
この図鑑には手長婆(千葉)も収めています。
大石窟の漢字表記と読み方
読みは「おおいしくつ」です。
「里」は距離の単位で、一里はおよそ4キロです。
「修験者」は、山にこもって行をする人のことです。
「赤膚」は、毛のない赤い肌のことです。
この図鑑には手長婆(千葉)も収めています。
大石窟(おおいしくつ)
日文研データベースが示す呼称です。
船越の宮(ふなこしのみや)
記録が示す、石窟のそばにある社です。
瀧口明神(たきぐちみょうじん)
記録が示す、穴の抜けた先とされる社です。
大石窟の姿と特徴
大石窟の話は、記録に短く書かれています。
その場所 … 船越の宮の側。
あるもの … 大石窟。
抜けている先 … 瀧口明神。
その長さ … 3里の間。
入った人 … 修験者。
連れていたもの … 犬。
修験者のその後 … 戻ってこなかった。
犬のその後 … 毛が全くなくなり、赤膚になって出てきた。
穴の中の様子は書かれていません。
大石窟の伝承記録
三里を抜ける穴
船越の宮の側にある大石窟は瀧口明神まで3里の間抜け通っているといわれています。
抜けているのは三里です。
修験者が犬を連れて入る
ここに修験者が犬を連れて入りました。
入ったのは人と犬です。
修験者は戻らない
修験者は戻ってきませんでした。
消えたのは人のほうです。
毛のない犬
犬は毛が全くなくなり、赤膚になって出てきたといわれています。
出てきたのは犬だけです。
大石窟の伝承地域
公的データベースの地域欄は千葉県、市郡名の欄は館山市を示します。
抜けた先とされる瀧口明神が今のどこかは書かれていません。
大石窟の正体と考えられているもの
大石窟は、三里を抜けているという岩窟です。
中に何がいるとは書かれていません。 語られているのは、人が戻らなかったことと、犬の姿が変わって出てきたことです。
毛が全くなくなっていたという一点だけで、中で何かがあったことが伝わります。
この図鑑には手長婆(千葉)も収めています。
大石窟が登場する作品
大石窟を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の雑誌の報告と、そこに引かれた江戸時代の地誌です。
遠くまで抜けている穴の話は各地にあり、犬を入れて確かめる形をよくとります。
大石窟が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した雑誌です。1928年の号に房総海岸の伝説が載ります。
大石窟が登場する地誌
房総志料
江戸時代に房総の地誌をまとめた書です。記録はこの書を引いています。
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大石窟についてよくある質問
大石窟とは何ですか。
千葉県館山市の船越の宮の側にあるという岩窟です。
どこまで抜けているのですか。
瀧口明神まで三里の間抜け通っているといわれます。
入った人はどうなりましたか。
修験者は戻ってこなかったといいます。
犬はどうなりましたか。
毛が全くなくなり、赤膚になって出てきたといいます。
大石窟と併せて覚えたい言葉・用語
里(り)
距離の単位です。一里はおよそ4キロです。
修験者(しゅげんじゃ)
山にこもって行をする人のことです。
館山市(たてやまし)
千葉県の房総半島の南端にある市です。
大石窟の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。