青森県つがる市で、縁のなさの元を百年前の先祖の行いに見立て、謝ると縁談がまとまった話。

掬茶 「五能線 陸奥森田駅(青森県つがる市森田町)」 2019年 / CC BY-SA 4.0 出典
ホトケの怨みとはどんな妖怪か
ホトケの怨みはひとことで言えば、謝って離れてもらう怨みです。青森県つがる市森田町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、池上良正「津軽の民間祈祷師における「救い」」(『季刊人類学』1985年)を典拠に、34歳の男性が嫁がほしいが縁がないと相談にきた。拝んでみたら100年ほど前の武士だった先祖が下人を生き埋めにした怨みだということがわかった。謝った(お願いして離れてもらうこと)らほどなく縁談がまとまったと記します。
払うのではありません。
記録は「謝った」と書き、そのあとに「お願いして離れてもらうこと」と注を添えています。
ホトケの怨みの漢字表記と読み方
読みは「ほとけのうらみ」です。
「ホトケ」は、ここでは死者の霊を指します。
「下人」は、家に仕えた身分の低い者のことです。
津軽では、こうした相談を受ける人をカミサマと呼びます。
ホトケの怨み(ほとけのうらみ)
日文研データベースが示す呼称。
謝る(あやまる)
お願いして離れてもらうことを指す、津軽の言い方です。
ホトケの怨みの姿と特徴
ホトケの怨みの話は、記録に短く書かれています。
相談した人 … 三十四歳の男性。
相談の中身 … 嫁がほしいが縁がない。
拝いて分かったこと … 百年ほど前の武士だった先祖が下人を生き埋めにした怨み。
したこと … 謝った。
その意味 … お願いして離れてもらうこと。
結果 … ほどなく縁談がまとまった。
霊の姿は書かれていません。
ホトケの怨みの伝承記録
縁がないという相談
34歳の男性が嫁がほしいが縁がないと相談にきました。
年まで書かれています。
百年前の先祖
拝んでみたら100年ほど前の武士だった先祖が下人を生き埋めにした怨みだということがわかりました。
さかのぼるのは百年です。
謝る
謝ったらほどなく縁談がまとまりました。
したのはお願いして離れてもらうことでした。
ホトケの怨みの伝承地域
公的データベースの地域欄は青森県つがる市森田町を示します。
論文名の津軽の民間祈祷師は、この地方の拝み屋を扱ったものです。
ホトケの怨みの正体と考えられているもの
ホトケの怨みは、先祖の行いに見立てられた障りです。
祓う話ではありません。 語られているのは、謝るという向き合い方です。
記録がわざわざ「お願いして離れてもらうこと」と注を付けています。
ホトケの怨みが登場する作品
ホトケの怨みを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは人類学の雑誌です。
先祖の行いを今の不運の元とする見方は各地にあり、拝み屋の相談の中で語られました。
ホトケの怨みが登場する学会誌
季刊人類学
京都大学人類学研究室の雑誌です。1985年の号に津軽の民間祈祷師における「救い」が載ります。
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ホトケの怨みについてよくある質問
ホトケの怨みとは何ですか。
青森県つがる市で、縁のなさの元を先祖の行いに見立てた障りのことです。
何が原因とされたのですか。
百年ほど前の武士だった先祖が下人を生き埋めにした怨みと記録されています。
どうしたのですか。
謝った、つまりお願いして離れてもらったといいます。
結果はどうでしたか。
ほどなく縁談がまとまったと記録されています。
ホトケの怨みと併せて覚えたい言葉・用語
ホトケ(ほとけ)
ここでは死者の霊を指します。
下人(げにん)
家に仕えた身分の低い者のことです。
カミサマ(かみさま)
津軽で、拝んで相談を受ける人を指す呼び名です。
ホトケの怨みの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。