秋田県仙北市角館町で、爺さんの家に来た妙なもの。正体は裏の畑の古い大きな林檎の木だった。

林檎の怪とはどんな妖怪か
林檎の怪は、畑の古木が化けたものです。秋田県仙北市角館町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、武藤鐵城「羽後角館地方昔話集」(『旅と伝説』三元社、1941年)を典拠に、話者を渡部小勝として、ある晩に、爺さんの家に妙なものがやってきて、糞をご馳走してくれというの出だしてやると、今度は自分の糞を食えと爺さんにすすめる。爺さんが食べてみるとうまかった。正体を確かめると、それは裏の畑の古い大きな林檎の木であったと記します。
すすめられたほうを食べています。
爺さんが食べてみるとうまかったというのです。
この図鑑には夜泣きの松(滋賀)も収めています。
林檎の怪の漢字表記と読み方
読みは「りんごのかい」です。
「妙なもの」は、記録が正体を明かす前に使う言い方です。
「羽後」は秋田県にあたる昔の国の名です。
「角館」は仙北市の町で、武家屋敷で知られます。
この図鑑には夜泣きの松(滋賀)も収めています。
林檎の怪(りんごのかい)
日文研データベースが示す呼称。
林檎の木(りんごのき)
記録が示す、その正体です。
林檎の怪の姿と特徴
林檎の怪の話は、記録に順を追って書かれています。
その晩 … ある晩。
来た先 … 爺さんの家。
来たもの … 妙なもの。
求めたこと … 糞をご馳走してくれ。
出したあと … 今度は自分の糞を食えと爺さんにすすめる。
爺さんのしたこと … 食べてみた。
その味 … うまかった。
その正体 … 裏の畑の古い大きな林檎の木。
その姿は書かれていません。
林檎の怪の伝承記録
ある晩の客
ある晩に、爺さんの家に妙なものがやってきました。
来たのは夜です。
糞をご馳走してくれ
糞をご馳走してくれというので出だしてやりました。
求めたのは変わった物です。
自分の糞をすすめる
今度は自分の糞を食えと爺さんにすすめます。
返したのは同じ物でした。
正体は林檎の木
爺さんが食べてみるとうまかった。正体を確かめると、それは裏の畑の古い大きな林檎の木でした。
化けたのは古木です。
林檎の怪の伝承地域
公的データベースの地域欄は秋田県仙北市、区町村名の欄は角館町を示します。
論文名の羽後は、秋田県にあたる昔の国の名です。
林檎の怪の正体と考えられているもの
林檎の怪は、畑の古木が化けたものです。
害をなしてはいません。 語られているのは、何を求めたかと、正体が何だったかです。
年を経た木が人の姿で訪ねてくるという形は、付喪神の考えと重なります。
この図鑑には夜泣きの松(滋賀)も収めています。
林檎の怪が登場する作品
林檎の怪を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは戦前の伝説雑誌です。
年を経た木が化けて人を訪ねる話は各地にあり、正体を確かめて終わる形をとります。
林檎の怪が登場する雑誌
旅と伝説
三元社が出した伝説の雑誌です。1941年の号に羽後角館地方昔話集が載ります。
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林檎の怪についてよくある質問
林檎の怪とは何ですか。
秋田県仙北市角館町で、爺さんの家に来たと語られる妙なものです。
何を求めたのですか。
糞をご馳走してくれと言ったと記録されています。
爺さんはどうしましたか。
すすめられて食べてみると、うまかったといいます。
正体は何でしたか。
裏の畑の古い大きな林檎の木でした。
林檎の怪と併せて覚えたい言葉・用語
羽後(うご)
秋田県にあたる昔の国の名です。
角館(かくのだて)
秋田県仙北市の町で、武家屋敷で知られます。
付喪神(つくもがみ)
年を経た道具や木が変じたものです。
林檎の怪の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。