秋田県東成瀬村で、坊さんに化けて忠告したマス。腹からおこわが出た。

Soica2001 「須川温泉の夕景(秋田県東成瀬村)」 2008年 / パブリックドメイン 出典
マスのオオスケとはどんな妖怪か
マスのオオスケはひとことで言えば、自分で忠告しに来た魚です。秋田県雄勝郡東成瀬村の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、東洋大学民俗研究会「九 口承文芸」(『秋田東成瀬の民俗―秋田県雄勝郡東成瀬村―』昭和41年度号、1966年、118頁)を典拠に、ある人のところにお坊さんが訪ねてきて「マスを捕ると祟る」と言った。お坊さんにはおこわを持たせて帰した。翌日、大きなマスを捕って腹を開くと、昨日のオコワが出てきた。その人は祟りにあったというと記します。
「オオスケ」はその川の主を指す呼び方とみられます。
忠告に来た坊さんが、当のマスでした。
マスのオオスケの漢字表記と読み方
読みは「ますのおおすけ」です。
「オオスケ」はその川の主を指す呼び方とみられます。東北では、鮭やマスの主を「オオスケ」と呼ぶ土地があります。
「おこわ」はもち米を蒸した飯です。
マスのオオスケ(ますのおおすけ)
日文研データベースが示す呼称。
オオスケ(おおすけ)
川や沼の主を指す呼び方。
マスのオオスケの姿と特徴
この記録に怪しい姿はありません。あるのは、坊さんと魚です。
訪ねてきた者 … お坊さん。
言ったこと … マスを捕ると祟る。
渡したもの … おこわ。
翌日 … 大きなマスを捕った。
腹から出たもの … 昨日のおこわ。
その後 … その人は祟りにあった。
マスの大きさや色は書かれていません。
マスのオオスケの伝承記録
坊さんが忠告に来る
ある人のところに、お坊さんが訪ねてきました。
「マスを捕ると祟る」と言います。
その人は、お坊さんにおこわを持たせて帰しました。
もてなしとして、食べ物を持たせるのは普通のことです。
この一手が、後で効いてきます。
腹からおこわが出る
翌日、大きなマスを捕りました。
腹を開くと、昨日のおこわが出てきました。
忠告に来た坊さんが、このマスだったことになります。
その人は祟りにあったといいます。
マスのオオスケの伝承地域
公的データベースの地域欄は秋田県雄勝郡東成瀬村を示します。
川の名は書かれていないため、地図で指せるのは村の範囲までです。
マスのオオスケの正体と考えられているもの
この坊さんの正体は、捕られたマスです。
おこわが証しになりました。
「オオスケ」はその川の主を指す呼び方とみられます。
主を捕ると祟るという話は各地にあります。
忠告を聞かなかった側に、祟りが返っています。
マスのオオスケが記録された資料
マスのオオスケを単独で扱った本は見当たりません。読めるのは大学の調査報告です。
川や沼の主にまつわる話は各地にあり、捕ると祟るという形が繰り返し現れます。
マスのオオスケが記録された民俗資料
秋田東成瀬の民俗―秋田県雄勝郡東成瀬村―
東洋大学民俗研究会が1966年にまとめた調査報告です。
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マスのオオスケについてよくある質問
マスのオオスケとは何ですか。
秋田県東成瀬村の話です。坊さんに化けて「マスを捕ると祟る」と忠告したマスとされます。
どうして正体が分かったのですか。
捕ったマスの腹を開くと、坊さんに持たせたおこわが出てきたためです。
オオスケとは何ですか。
その川の主を指す呼び方とみられます。
その人はどうなりましたか。
祟りにあったと記録されています。
マスのオオスケと併せて覚えたい言葉・用語
オオスケ(おおすけ)
川や沼の主を指す呼び方です。
おこわ(おこわ)
もち米を蒸した飯です。
東成瀬村(ひがしなるせむら)
秋田県雄勝郡の村。この報告の土地です。
マスのオオスケの参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。