愛知県美浜町で、いぶり出された仕返しに子を隠したという狐。以来、彼岸花をきつね花と呼ぶ。

Ishida623 「野間埼灯台(愛知県知多郡美浜町)」 2022年 / CC BY-SA 4.0 出典
六兵衛狐とはどんな妖怪か
六兵衛狐は、花の名を残した狐です。愛知県知多郡美浜町の話です。
国際日本文化研究センターの怪異・妖怪伝承データベースは、美浜町誌編さん委員会編「きつね花」(『みなみ』南知多郷土研究会、1994年)を典拠に、『美浜町誌』を引いて、六兵衛狐と呼ばれる狐が住んでいた。ある年の秋にあちこちで鶏が殺されたので狐退治をすることになり、巣穴近くで青松葉を燃やして狐をいぶりだした。翌日、いぶしをかけた村人の子が行方不明になった。六兵衛狐の仕返しだと言いながら一晩探したが見つからず、翌朝、両手いっぱいに彼岸花を抱えて歩いている子どもが見つかった。以来、村では彼岸花のことをきつね花と呼ぶと記します。
子は無事でした。
翌朝、両手いっぱいに彼岸花を抱えて歩いているところを見つかったのです。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。
六兵衛狐の漢字表記と読み方
読みは「ろくべえぎつね」です。
「青松葉」は生の松の葉で、燃やすと煙が多く出ます。
「いぶりだす」は煙で追い出すことです。
「彼岸花」は秋の彼岸のころに咲く赤い花です。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。
六兵衛狐(ろくべえぎつね)
日文研データベースが示す呼称。
きつね花(きつねばな)
記録が示す、彼岸花の土地での呼び名です。
六兵衛狐の姿と特徴
六兵衛狐の話は、記録に順を追って書かれています。
住んでいたもの … 六兵衛狐と呼ばれる狐。
そのとき … ある年の秋。
起きたこと … あちこちで鶏が殺された。
したこと … 狐退治をすることになった。
その方法 … 巣穴近くで青松葉を燃やして狐をいぶりだした。
翌日起きたこと … いぶしをかけた村人の子が行方不明になった。
村人の見立て … 六兵衛狐の仕返しだ。
探した時間 … 一晩。
翌朝見つかったようす … 両手いっぱいに彼岸花を抱えて歩いていた。
以来のこと … 村では彼岸花のことをきつね花と呼ぶ。
狐の毛色は書かれていません。
六兵衛狐の伝承記録
鶏が殺される
ある年の秋にあちこちで鶏が殺されたので狐退治をすることになりました。
きっかけは鶏です。
青松葉でいぶす
巣穴近くで青松葉を燃やして狐をいぶりだしました。
使ったのは煙です。
子が行方不明に
翌日、いぶしをかけた村人の子が行方不明になりました。
消えたのはその家の子です。
彼岸花を抱えて
翌朝、両手いっぱいに彼岸花を抱えて歩いている子どもが見つかりました。以来、村では彼岸花のことをきつね花と呼びます。
残ったのは花の名です。
六兵衛狐の伝承地域
公的データベースの地域欄は愛知県知多郡、区町村名の欄は美浜町を示します。
論文名は花の名と同じきつね花です。
六兵衛狐の正体と考えられているもの
六兵衛狐は、花の名を残した狐です。
子は無事でした。 語られているのは、何をされたかと、仕返しがどう終わったかです。
返しが害でなく花を抱かせるという形で終わるのが、この話のやわらかさです。
この図鑑には狐火(各地)も収めています。
六兵衛狐が登場する作品
六兵衛狐を単独で扱った本は見当たりません。読めるのは郷土研究会の会誌です。
彼岸花を狐の花と呼ぶ習わしは各地にあり、きつね花・したまがりなどの名で知られます。
六兵衛狐が登場する郷土誌
みなみ
南知多郷土研究会の会誌です。1994年の号にきつね花が載ります。
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六兵衛狐についてよくある質問
六兵衛狐とは何ですか。
愛知県美浜町に住んでいたと語られる狐です。
何をされたのですか。
巣穴近くで青松葉を燃やしていぶり出されたといいます。
仕返しとは。
いぶしをかけた村人の子が行方不明になったことです。
子はどうなりましたか。
翌朝、両手いっぱいに彼岸花を抱えて歩いているところが見つかりました。
六兵衛狐と併せて覚えたい言葉・用語
青松葉(あおまつば)
生の松の葉で、燃やすと煙が多く出ます。
彼岸花(ひがんばな)
秋の彼岸のころに咲く赤い花です。
美浜町(みはまちょう)
愛知県知多郡の町です。
六兵衛狐の参考資料
この記事は、以下の公的・学術資料をもとに構成しています。